日本で外国籍の方のコンサルファーム転職は可能?元Big4コンサルタント&人事が徹底解説

日本に住む外国籍の方の中には、コンサルティングファームへ転職し、コンサルタントとして活躍するキャリアを検討している方もいるのではないでしょうか?
コンサルティングファームは多様なバックグラウンドを持つ社員の方が在籍しているため、DE&Iの取り組みも進んでおり、外国籍の方もスムーズに会社に馴染める環境であることも多いです。また、高い年収やキャリアップも期待でき、非常に魅力的な転職先であることは間違いないでしょう。
本記事では元Big4コンサルタントと、大手コンサルティングファームの元採用人事が、日本で働く外国籍の方のコンサル転職について解説します。
なぜ今、外国籍の方が日本でコンサルを目指すのか
外国籍人材の受け入れに積極的なコンサル業界
近年、日本では外国籍人材の中途採用がますます活発化しています。少子高齢化により労働力不足が深刻化する中、主にブルーカラー職種を中心に外国籍人材の受け入れが急速に進んでいますが、「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格を持つホワイトカラー層においても、採用の門戸が大きく開かれつつあります。
特にITエンジニア分野では、数年前から外資系・日系を問わず多くのテック企業が外国籍人材の採用を積極的に進めており、多少日本語に不安がある方でもスキル次第でチャンスを掴みやすい環境が整ってきました。
そして、こうした流れはコンサルティング業界にも波及しています。もともと外資系コンサルティングファームでは新卒から外国籍人材の採用が一定数ありましたが、近年では中途採用においても採用実績が増加しています。実際に、プロジェクトメンバーの多くが外国籍で構成されているケースもあり、オフィスでは日常的に英語や中国語が飛び交う環境も見られるほどです。
また、コンサル業界全体としてDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)に対する取り組みも年々強化されており、国籍や文化の違いを尊重し合える職場づくりが進んでいます。そのため、外国籍人材にとっても働きやすく、キャリアを築きやすい環境が整いつつあるといえるでしょう。

コンサルティングファームで活躍する外国籍の方々は非常に優秀な方が多く、母国語に加えて日本語・英語を流暢に話すトリリンガルであるケースも珍しくありません。
とはいえ、コンサルティングという仕事の特性上、日本語での高度なコミュニケーション力や論理的な文章作成力が求められる場面も多いため、プロジェクトの内容によっては力を発揮しづらいケースがあるのも事実です。
しかしながら、たとえばデータ分析や数値ベースでの戦略立案、またはIT系のプロジェクトなど、言語よりも専門スキルが重視される領域では、多くの外国籍社員が活躍しており、現場でも強く頼られる存在となっています。
キャリアアップの魅力
コンサルティングファームでのキャリアは、外国籍の方にとっても非常に魅力的です。まず、年収水準が高く、特に外資系ファームではパフォーマンスに応じて報酬がしっかりと反映されるため、成果主義のカルチャーにフィットする方には非常にやりがいのある環境です。
また、プロジェクト単位で多様な業界や企業に関わることができるため、短期間で豊富な経験を積み、専門性を高めることが可能です。加えて、職種や勤務地の選択肢も広く、スキルを活かして将来的にグローバル企業への転職や母国でのキャリア展開に繋げる方も多くいます。
ビジネスパーソンとしての基礎力(論理的思考・プレゼン・資料作成など)を徹底的に鍛えられる環境でもあり、コンサル経験が次のキャリアでも高く評価される点も見逃せません。
外国籍でもコンサル転職は可能?実際の採用現場のリアル
「外国籍でもコンサルに転職できるのか?」
この質問に対して、結論から言えば可能です。ただし、現場でのリアルな採用事情を知っておくことが重要です。
採用現場は「フラット」だが、求められるハードルも高い
コンサルティングファームの多くは、採用にあたって日本人か外国籍かを重視しているわけではありません。実際には、「日本人も外国籍の方もフラットに評価する」というスタンスをとる企業がほとんどです。
ただし、フラットに見るからこそ、コンサルタントとしてのポテンシャルや専門性に対する要求は非常に高いです。たとえば、論理的思考力、クライアントへの提案力、プロジェクトを推進するリーダーシップなど、どれも高い水準が求められます。
日本語力は「N1保持」で十分か?採用側の本音
多くの求人要件には「日本語能力試験N1レベル以上」と書かれています。しかし、現場の採用担当者から見ると、「N1を持っていても十分とは言えない」という声があるのが実情です。
コンサルティングは、お客様との密なコミュニケーションが不可欠です。日本語力は、単なる読み書きだけでなく、微妙なニュアンスを理解し、商習慣や文化を踏まえたうえで自然な会話ができるレベルが求められます。特にディスカッションやプレゼンテーションの場では、その差が顕著に表れるため、単なる試験結果以上の「実践的な日本語力」が問われます。



コンサルタントは言葉に非常にこだわる仕事であり、言葉でお客さまを動かしていく面もあるため、そういった観点で日本語力は確認させていただきます。
「日本企業カルチャーへの理解」も重要なポイント
さらに、採用側が重視するのが日本企業や日本人特有のカルチャーへの理解です。
たとえば、
- 細かな合意形成を重ねながら進めるプロジェクトの進め方
- 暗黙の了解を大切にするコミュニケーションスタイル
- 上司やクライアントに対する敬意を重んじるマナー
こうした文化的背景を理解し、柔軟に適応できるかどうかは、プロジェクトの円滑な進行に直結します。
また、ファーム内部のチームメンバーだけでなく、クライアント企業側にもカルチャー適応力を求められるため、ビジネスの現場で自然に振る舞えることが、外国籍人材にとって非常に大きな強みになります。


外国籍コンサルタントは実際どれくらいいる?
外国籍でもコンサル転職は可能なのか?という疑問に対して、現場のリアルな実態を見てみると、実際に多くの外国籍コンサルタントが活躍していることがわかります。
Big4やAccentureには外国籍社員が多数在籍
特にBig4(デロイト、PwC、EY、KPMG)やAccentureといった大手総合系コンサルティングファームでは、外国籍社員が一定数在籍しています。
これはこれらのファームがもともと新卒採用の段階で、日本国内の有名大学を卒業した外国籍人材を採用していることに起因しています。
実際、現場では中国や韓国出身のコンサルタントが目立ちます。プロジェクトによっては、中国籍の社員が比較的多く在籍しており、オフィス内で中国語が飛び交う光景を見ることも珍しくありません。それだけ多様なバックグラウンドを持つ人材が、コンサルティングの現場で自然に働いている環境が整ってきていると言えるでしょう。
戦略系ファームにも外国籍社員は一定数
また、マッキンゼー、BCG、ベインといった外資系の戦略コンサルティングファームでも、外国籍社員が一定数活躍しています。これらのファームは特に、多様性(Diversity)を重視する文化が根付いており、国籍に関係なくポテンシャルや実績を重視した採用を行っているためです。
特に東京オフィスに限って見ても、LinkedInなどのビジネスSNSで検索してみると、日本国内で働く外国籍のコンサルタントを数多く見つけることができるはずです。
実際に探してみると、「意外と多い」と感じるかもしれません。
成功のポイント:面接対策がカギ
外国籍の方がコンサルティングファームへ転職する際、成功のカギとなるのは、しっかりとした面接対策です。
コンサルティングファームの面接では、「この人がコンサルタントとして実際に活躍できるか」という観点で、非常に厳しく素養を見極められます。
日本語で「結論から」「端的に」話すトレーニングを
特に重要なのは、日本語で端的に、結論から話す練習です。
さらに、単に結論だけでなく、具体例(具体)と概念(抽象)をバランスよく織り交ぜて説明できる力も求められます。
このスキルは日本のコンサルティング業界では基本中の基本とされており、面接ではロジカルに整理されたわかりやすい話し方ができるかどうか、非常にシビアにチェックされます。
そのため、転職エージェントを活用して模擬面接や面接対策を受けることを強くおすすめします。
特にコンサル業界に詳しいエージェントであれば、実際の面接で問われる内容や、どのように話せば評価されるかについて具体的なアドバイスをもらうことができます。
面接で問われるのは「スキル+異文化理解・柔軟性」
もちろん、面接ではこれまでの職務経歴や実績、専門領域に関する知見が問われます。しかしそれだけではありません。
外国籍人材の場合、特に重視されるのが、日本のビジネス文化への理解と、柔軟に適応できる力です。
日本のクライアントを相手にする以上、
- 日本の商習慣(合意形成の重視、報連相文化など)
- ビジネスにおけるコミュニケーションスタイル(空気を読む、婉曲表現を使う場面など)
これらを理解し、実務の中で適切に対応できるかどうかは非常に重要な評価ポイントになります。
さらにコンサルタントには、単にロジカルであるだけでなく、クライアントの心情をくみ取り、クライアント企業の内部を動かしていくようなコミュニケーション力が求められます。
また、実際のプロジェクトはチームで進めるため、
- 日本人社員とのチームワークを大切にできるか
- 周囲と円滑に連携しながら成果を出せるか
といった点も、面接官はしっかりと見ています。
おすすめの転職エージェントとは?
外国籍の方がコンサルティングファームへの転職を目指す場合、転職エージェントの選び方が非常に重要です。
おすすめしたいのは、以下のような特徴を持ったエージェントです。
コンサルティング業界への理解が深い
まず第一に、コンサルティング業界そのものへの理解が深いエージェントを選ぶことが大切です。
コンサル業界特有の採用基準や、ファームごとの違い(総合系と戦略系の違い、各社のカルチャーなど)を正しく理解しているエージェントであれば、的確な求人紹介だけでなく、面接対策やキャリア相談も具体的なアドバイスをしてもらえます。
外国籍人材への理解がある
加えて、外国籍人材への理解があるエージェントを選ぶことも非常に重要です。
日本語力の水準、ビザのステータス、異文化適応のハードルなど、外国籍の方ならではの転職における課題を理解し、適切にサポートしてくれるエージェントであれば、より安心して転職活動を進めることができます。
書類作成・面接対策を丁寧にサポートしてくれる
特に、コンサルティングファームの選考では職務経歴書(レジュメ)の作り込みと面接対策が成功のカギになります。
そのため、単に求人を紹介するだけでなく、
- 書類添削(内容だけでなく日本語表現もチェックしてくれる)
- 模擬面接(想定質問をもとに回答練習をしてくれる)
- 応募企業に合わせた個別アドバイス
など、手厚いサポートを提供しているエージェントを選ぶと成功確率が大きく高まります。
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