中途のコンサル転職はつらい?失敗・後悔する?実態について解説

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中途のコンサル転職でよくある後悔や失敗

中途でコンサルティングファームへの転職を検討している方の中には、ネット上で「辛い」「後悔する」「やめとけ」といった否定的な意見を目にすることがあるかもしれません。 本記事では、中途でのコンサル転職に対して否定的な見解が存在する背景や、その実態について詳細に説明していきます。

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Big4出身のコンサルタント

Big4にて新規事業支援やマーケティング戦略・実行支援などに5年以上従事。その後、フリーランスのコンサルタントとして活動する傍ら、メディアを運営

Editorial supervisor / 監修者情報

監修者

監修者①
大手コンサルティングファーム マネージャー

様々な業界において、大手事業会社の新規事業の立ち上げやマーケティング戦略の立案・実行を支援。マネージャーとしてプロジェクトの推進や新規提案をリードする傍ら、新卒や中途の採用面接官も務める。

監修者

監修者②
コンサルティングファーム 人事担当者

コンサルティングファームの人事担当者として、採用の企画・運営に一貫して関わる。様々なエージェントと連携して、ファームの成長に合わせた採用目標を達成。コンサルティング業界における採用動向に詳しい。

※監修者については、2024年時点での所属・役職

目次

コンサルに中途で入社すると辛い?

結論を先に述べると、コンサルティングファームに未経験で中途入社すると、当初は辛いことが多いのは事実です。

コンサルティングファームに未経験で中途入社すると、当初は辛いことが多い

コンサルティングファームは事業会社と業務内容、働き方、文化が大きく異なるため、慣れるまでは自分の能力や長所を十分に発揮できず、辛さを感じることはやむを得ません。しかし、数か月が経過し、いくつかのプロジェクトを経験すると、徐々に適応し、面白さややりがいを感じられるようになってきます。また、事業会社での経験を持つ中途採用者だからこそ、新卒社員にはない強みを発揮できる面もあります。

コンサルへの転職が辛い・きつい・やめとけと言われる理由

コンサルへの転職が辛い・きつい・やめとけと言われる理由#1
コンサル特有の仕事・カルチャーに慣れていない

コンサルへの転職辛い・きつい・やめとけと言われる理由1

コンサルへの転職が辛い・きついと言われる理由の1つは、コンサル未経験者がコンサル特有の仕事やカルチャーに慣れていないことです。 

例えば、コンサルタントの仕事やカルチャーには以下のようなものがあります。

【コンサル特有の仕事・カルチャー①】
アウトプット品質への徹底的なこだわり

コンサルタントは、クライアントから一人あたり月数百万円のフィーを受け取って業務を遂行しています。そして、そのフィーに対する成果物は、システム開発案件などでない限り、基本的に資料となります。(実際の成果はクライアント社内での意思決定や合意形成であり、資料はそのための手段ではあります)

そのため、製造メーカーやソフトウェアメーカーが自社製品の品質にこだわるように、コンサルタントは資料の細部まで徹底的にこだわるのです。 全体的なストーリーの流れ、文章の論理性や明確さはもちろんのこと、用語の統一や句読点・改行の位置、オブジェクトの配置や色・大きさなど、すべてに狙いや意味を持たせ、丁寧に作成します。

大手ファーム出身コンサルタントのコメント

”資料の細部までこだわることに対して、高級文房具などと揶揄する声があることは承知していますが、実際に大手事業会社の経営層にプレゼンテーションを行う際は、細部までこだわることが重要です。

多忙な彼らに短時間で理解してもらい、意思決定を促すためには、極限まで明確さ・分かりやすさにこだわることが重要なのです。ちょっとした誤植や見た目の違和感で、関係のないところにクライアントの意識が向いてしまっては時間の無駄ですから、スキのない資料を仕上げるのです。”

【コンサル特有の仕事・カルチャー②】
圧倒的なスピード感

コンサルタントの仕事においては、スピードが非常に重視されています。例えば、クライアントとの1時間の会議に関する議事メモを作成する場合、基本的には会議終了後1時間以内に、決定事項やネクストアクション、議論が整理された議事メモを展開することが求められます。いきなりプロジェクトに放り込まれ、よく分からない業界用語やクライアント用語が飛び交う会議について、そのスピード感で完璧な議事メモを作成するのは予想以上に大変で、恐らく最初は数時間かかってしまったり、作成してもマネージャーなどの上位者から多数の修正指示をもらったりするでしょう。

 また、夕方のクライアントとの会議でフィードバックをもらった場合、翌日の朝一番のミーティングには反映済みの資料を持参するのが当然というくらいのスピード感が求められます。

大手ファーム出身コンサルタントのコメント

”そもそも短期間で多くのタスクを完了させる必要があるため、スピード感を持って進めていかないとプロジェクトが遅延してしまいます。また、期待を超えるスピード感はクライアントや上司・同僚からの信頼にも繋がるので、多くのコンサルタントが自然と意識しています。”

【コンサル特有の仕事・カルチャー③】
バリューへのこだわり

コンサルタントは高額のコンサルティングフィーをクライアントから受け取っていることから、常に自分自身がバリューを提供できているかという観点を持って業務に取り組んでいます。例えば、社内外を問わずミーティングに参加する際は、たとえプロジェクト参画初日であったとしても、自分の意見を述べたり、会議を進行したり、質問をして議論を深めたりしなければ、会議に出席する意味がないと判断されてしまいます。

このようなバリューへのこだわりは、コンサルタントの仕事の質を高め、クライアントの満足度を向上させることに繋がります。しかし、未経験者にとっては、常にバリューを意識しながら仕事をするというマインドセットの習得に時間がかかり、最初は戸惑いを感じることもあるでしょう。

【コンサル特有の仕事・カルチャー④】
自分で何とかするマインド

未経験で中途入社した場合でも、研修はあってないようなもので、いきなりプロジェクトの最前線に放り込まれることも珍しくありません。そして上司からいきなり、どうやって調べればいいのか分からないような調査を依頼されるかもしれません。そのような状況下でも、コンサルタントとして自分の頭で考え、何とかするというマインドを持つことが求められます。一般的な企業のように一から丁寧にやり方を教えてもらえるわけではないのです。

大手ファーム出身コンサルタントのコメント

”もちろんすべてを自分一人で抱え込む必要はありません。自分で考えた上で、上司や同僚からアドバイスをもらうことも重要です。上司・同僚も含めて、手持ちのリソースを効果的に活用し、期限までに問題を解決してクライアントに価値を提供する、そういった意味での何とかするマインドが求められるのです。”

コンサルへの転職が辛い・きつい・やめとけと言われる理由#2
常に短期間でのキャッチアップが求められる

コンサルへの転職辛い・きつい・やめとけと言われる理由12

コンサルタントは、数か月ごとに次々と新しいプロジェクトに携わることが一般的です。プロジェクトが変わるたびに、業界やクライアントについて一からキャッチアップしなければなりません。もちろん、プロジェクトを重ねていく中で積み上げられる知見もありますが、キャリアの初期段階では、ほとんど経験のない領域に携わることが多いでしょう。さらに、プロジェクト開始までにクライアントと議論できるレベルまでキャッチアップする必要があります。

コンサルタントは、プロジェクトへのアサインが決定すると、即座に業界関連の書籍を10冊ほど購入して要点を掴んだり、業界経験者や知見者を社内外から探し出して話を聞いたり、クライアントの過去数年分のIR資料を隈なく読み込んだりと、とにかく迅速にキャッチアップすることに注力します。なぜなら、初期のキャッチアップで出遅れてしまうと、プロジェクト期間中に十分な価値を提供できなくなる可能性があるからです。

大手ファーム出身コンサルタントのコメント

”プロジェクトチームという観点でも、マネージャーやメンバーがプロジェクトごとに変わることが多いため、社内での人間関係の構築も一からやり直しです。マネージャーによって好むドキュメントの形式や業務の進め方が異なるため、そういった面でも早期にキャッチアップしていく必要があります。”

コンサルへの転職が辛い・きつい・やめとけと言われる理由#3
最初は長時間労働になり易い

コンサルへの転職辛い・きつい・やめとけと言われる理由3

未経験者がコンサルタントに転職した場合、最初は長時間労働になりがちなのが実情です。その主な理由は、コアコンサルスキルと呼ばれる基礎的なスキルが不足していることにあります。特に資料作成(PPTやExcel)については、初めのうちは時間がかかるでしょう。

数年のコンサルタント経験を積むと、ショートカットキーを使ってPPTを迅速に作成できるようになり、キーメッセージやボディのイメージを上司と紙ベースで確認できれば、それほど時間をかけずにPPTスライドを作成できるようになります。しかし、最初はPPTの作成自体に時間がかかってしまうため、どうしても長時間労働になりがちです。

Excelについても同様で、最初はマスターデータや加工データの作成方法が非効率だったり、関数の知識が不足していたりするため、一晩中Excelと格闘するような経験をするかもしれません。

大手ファーム出身コンサルタントのコメント

”長時間労働をしたからといって、成果が出なければ評価されません。夜通し作成した資料が、翌朝数時間でマネージャーの手によって全く異なる内容に変更されたという経験を一度はしたことがあるコンサルタントは少なくありません。

ただし、「自分の仕事に責任を持ってやり遂げようとする」「投げ出さない」という姿勢は非常に重要です。コンサルタントも人間なので、真摯に取り組む人に対しては何とか成果が出るようにアドバイスしたいと思うようになりますし、厳しいながらも案外おせっかいな人も多いので、きちんと仕事と向き合い、毎回改善しながら努力し続ければ、きっと助けてもらえます。”

長時間労働削減の流れ

近年コンサルティングファームでは長時間労働の削減が推進されており、特に大手コンサルティングファームにメンバーランクで入社した場合、以前のように深夜残業や休日出勤することは少なくなっています。

しかし、その分、短時間で成果を出すことが求められるようになるため、従来のように最初は大変な思いをしながら徐々にコンサルタントの働き方に慣れて活躍できるようになっていくという流れが難しくなっており、未経験者にとってはかえって困難な面もあるかもしれません。

コンサルへの転職が辛い・きつい・やめとけと言われる理由#4
社内やクライアントからのプレッシャー

コンサルへの転職辛い・きつい・やめとけと言われる理由34

コンサルタントは常にプレッシャーにさらされながら業務に携わっています。上司からのレビューは厳しく、特に初めのうちは自分の仕事の出来なさにショックを受けたり、自己肯定感を失ったりするかもしれません。上司自身も非常に多忙で、何としてもプロジェクトを成功に導くために必死になっているため、ある種レビューが厳しくなるのはやむを得ないことです。

また、コンサルティングファームでは非常に優秀な部下が下につくこともあります。特に未経験者がシニアコンサルタントなどの職位で中途入社した場合、部下として新卒入社のアナリストやコンサルタントがつくこともあります。彼らは元々の地頭が優れているうえに、新卒からコンサルティングの環境で鍛えられているため、コンサルティング業務という点では、当初は中途入社者よりも優れていることがあります。そのような部下から仕事や資料の問題点を指摘され、仕事を奪われたり、圧倒されたりすると、プライドも傷つくでしょう。

さらに、コンサルタントはフィーに見合った価値を提供しているかどうかを常にクライアントから厳しく評価されています。クライアントから「あの人は何をやっているのか分からない」「価値があるのか」と思われてしまうことは問題です。

大手ファーム出身コンサルタントのコメント

”クライアントからの評価が低かったり、相性が悪かったりして、リリース(プロジェクトからの外れること)となってしまうケースはあります。そうならないために、一生懸命に取り組むメンバーについては、マネージャーが守ってくれたり、うまくクライアントへのビジビリティ(露出)を上げて存在価値を示したりと動くのが一般的です。

それでもリリースとなってしまった場合は、反省点は振り返りつつ、クライアントとの相性が悪かったと考え、次のアサイン先で頑張ればいいのです。”

高級派遣と揶揄されるコンサル。
今からコンサル転職は辞めた方がいい?

コンサルタントは高級派遣?

近年、コンサルティングファームのコンサルタントの仕事内容が変化し、高級派遣と揶揄されるようになりました。このような状況下で、コンサルタントへの転職は辞めた方がいいのでしょうか?

結論から言えば、世の中のニーズに合わせてコンサルタントの仕事は変化しているものの、依然として魅力的な職業であると言えます。

現在、多くの事業会社では人材不足が深刻な問題となっています。日本全体の生産年齢人口の減少に加え、DXやサステナビリティ、新規事業立ち上げなどの最新トレンドや経営課題に対応できる優秀な人材が不足しているのです。そのため、経営レベルの課題解決だけでなく、現場レベルの課題解決でもコンサルタントに支援を求めるニーズが高まっています。

また、VUCAの時代と呼ばれる現代では、世の中の変化のスピードが非常に速くなっています。一度立てた戦略が実行段階に入った時点では、すでに前提とする市場環境が変化して使いものにならなくなっていることも珍しくありません。そのため、戦略を立てた後も、実行段階で随時見直しや修正を行う必要があります。クライアント側としては、戦略策定だけでなく、開発や実行フェーズまで含めて、コンサルティング会社にEnd-to-Endでの支援を求めているのです。

このような背景から、クライアント先に常駐し、社員の代替として、戦略策定から実行まで含めた支援を行うコンサルタントが増加しています。従来のような、全社レベルの経営課題に向き合い、中間報告や最終報告を行う働き方とは異なりますが、コンサルタントの本質的な役割は変わりません。真摯にクライアントの事業に向き合い、スピーディにキャッチアップし、提案型で主体的に仕事を進めながら、クライアントの課題解決に取り組むという役割です。

コンサルタントの価値は不変であり、むしろ、コンサルタントにより近い立場で仮説検証を素早く繰り返しながら、実際の事業改善や立ち上げを推進できる人材になれることは、現代においてより高い人財価値を持つと言えるかもしれません。

ただし、言われたことだけをこなし、提案もしないような、プロフェッショナルマインドの無い働き方をしてしまうと、高級派遣と化してしまう危険性があるため、注意は必要です。

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コンサル転職でよくある後悔・失敗例

コンサル転職でよくある後悔や失敗

コンサル転職でよくある後悔・失敗例#1
意外と泥臭い雑務が多く、想像した華やかな仕事と違った

コンサルティングファームに転職する際、コンサルタントの仕事について過度に美化されたイメージを抱いている人がいます。「パリッとしたスーツを着て、グローバルな環境でスマートに働き、クライアントの経営層に対して戦略を提案する」といった華やかなイメージが先行しがちですが、実際のコンサルティングワークは日々の地道な泥臭い作業の連続です。

例えば、現状把握のための調査では、クライアントの工場に足を運び、一日中ラインの近くに立って業務の流れや課題を確認したり、喫煙所で工場の職員と仲良くなって上手く情報を引き出したりと、地道な動きが必要不可欠です。むしろ、そうやって集められた生のリアルな情報から得られる示唆に、経営陣は興味を抱くことが多いのです。

また、何万行にも及ぶエクセルデータを受領し、データの欠損や誤りを細かく確認しながら、データの整備や分析に一日中向き合ったり、必要な追加データを得るために依頼書を作成し、関連部署に依頼したりと、とにかく毎日が地道で泥臭い業務の連続です。

大手ファーム出身コンサルタントのコメント

”私はクライアントオフィス内の休憩所に一日中立って、通りがかる社員の方に声をかけて、数十人の方にクイックなインタビューをしたりしました。他にもプロジェクトに対して懐疑的な部門の人たちをうまくプロジェクトに巻き込むために、ワークショップを開いて一緒にアイディアを考える場を設けたり、懇親会を設けて人となりを知って仲良くなったりもしました。でもそういう働き方は楽しかったですね”

このような泥臭さ・地道さを受け入れられない、あるいは面白がれない人は、コンサル転職を後悔したり、失敗したりする可能性が高いでしょう。

コンサル転職でよくある後悔・失敗例#2
過度なワークライフバランスを期待してしまった

近年、大手コンサルティングファームを中心にワークライフバランスの改善が進み、様々な支援制度も設けられています。その結果、以前と比べて子育て中の方などが働きやすくなったのは事実です。

しかしながら、コンサルタントである以上、プロジェクトの状況に応じて長時間労働が必要になることは避けられません。働き方改革は進んでいますが、コンサルティングファームはクライアントに対するフィーを下げているわけではないため、求められるクオリティは変わっていません。

コンサルティングファームとしては、業務負荷を下げるための自動化やフレキシブルな働き方を可能とする制度、事前のプロジェクトスケジュールや工数見積もりの精度改善などに取り組んでいますが、常に自分の思い通りのワークライフバランスを実現できるとは限りません。

こうした実態を理解せずに、過度にプライベート時間の確保や働き方の自由さを期待してしまった場合、実態と理想のギャップから転職を後悔したり、失敗したと感じることがあるでしょう。コンサルタントを目指す際は、ワークライフバランスの改善が進んでいるとはいえ、プロジェクトの状況によっては長時間労働が必要になることを理解し、柔軟な姿勢で臨むことが重要です。

コンサル転職でよくある後悔・失敗例#3
スキルに見合わないポジションでオファーを受けてしまった

自分自身のスキルや経験に見合わないポジションでオファーを受けて入社してしまった場合、後悔や失敗に繋がることがあります。

例えば、未経験中途でいきなりマネージャーとして入社すると、コンサルタントとしてのプロジェクト推進スキルもままならないうちに、デリバリーだけでなく営業も求められたり、長年の経験を積んだ若手コンサルタントのマネジメントを任されたりすることがあります。このようなギャップの大きさから、ポジションに見合った価値を出すことができず、早期離職に繋がってしまうケースも少なくありません。

もちろん、自信がある場合や挑戦したいと思う場合は、挑戦すべきでしょう。しかし、実態としては、マネージャー入社が可能であっても、一つ下のシニアコンサルタントとして入社し、まずはメンバーとしてコンサルティングに慣れつつ、早期にマネージャー昇格を目指すといった選択をする方も多いです。

自分のスキルや経験を冷静に分析し、適切なポジションでオファーを受けることが重要です。過大評価されたポジションでの入社は、短期的には魅力的に見えるかもしれませんが、長期的には本人のキャリアにとってマイナスになる可能性があります。

コンサル転職で失敗・後悔する人の特徴

コンサル転職で後悔・失敗する人の特徴

コンサル転職で失敗・後悔する人の特徴

  • 年功序列の考え方でプライドの高い人
  • 主体的に仕事に取り組めない人
  • ロジカルだが、他人への思いやりに欠ける人
  • 物事への好奇心が薄い方
  • コミットメントが低い方
  • 同僚とのウェットな関係を望む方
  • 自己アピールが苦手な人

コンサル転職で失敗・後悔する人の特徴#1
年功序列の考え方でプライドの高い人

コンサルティングファームは実力主義の世界であり、年齢に関係なく昇進が可能で、年下の人が自分の上司になることも珍しくありません。

例えば、新卒でコンサルティングファームに入社し、6年目でマネージャーに昇格した場合、その年齢は28歳程度です。そのため、20代後半のマネージャーの下に、30代前半で中途入社したコンサルタントがつくことは、業界では一般的な光景です。 したがって、年功序列の考え方が強く、年下の上司を受け入れることが難しい方にとって、コンサルティング業界への転職は後悔につながる可能性があります。

コンサル転職で失敗・後悔する人の特徴#2
主体的に仕事に取り組めない人

コンサルティング業界では、手取り足取りの指示を期待することはできません。コンサルタントには、自ら考え、主体的に仕事に取り組む姿勢が求められます。少人数のチームで難易度の高いプロジェクトを成功させるためには、一人ひとりが自発的に行動し、責任を持って業務を遂行する必要があります。

多忙なマネージャーは、部下がマネージャーの不在時にも自立して仕事を進められることを期待しており、さらには自分の業務の一部を積極的に引き受けてくれることを望んでいます。そのため、自分に与えられたタスクですら主体的に取り組むことができない部下に対しては、失望を感じるでしょう。 したがって、自ら考え行動することが苦手な人や、常に上司の指示を仰ぐことを好む人は、コンサルティング業界での仕事に適応するのが難しいかもしれません。

コンサル転職で失敗・後悔する人の特徴#3
ロジカルだが、他人への思いやりに欠ける人

コンサルタントにとって論理的思考(ロジカル思考)は重要なスキルですが、それは他者の感情を無視してもよいという意味ではありません。クライアントは人間であり、たとえ伝える内容が同じであっても、クライアントが受け入れやすく、積極的に取り組みたいと思えるような伝え方をすることが非常に重要です。

そのためには、クライアントの感情を読み取り、適切なタイミング・適切な方法で情報を伝える能力が求められます。信頼され、活躍するコンサルタントは、単なるロジカルモンスターではなく、優れたコミュニケーション能力を持ち合わせています。 したがって、論理的思考は持ち合わせているものの、他者への共感や配慮に欠ける人は、コンサルティング業界への転職で失敗する可能性があります。

大手コンサルティングファーム出身のコンサルタント

”チームワークの観点からも、他者への思いやりは非常に重要です。コンサルティングプロジェクトを成功に導くためには、社内メンバーとの緊密な連携が不可欠です。そのためには、チームメンバーに対する思いやりの心を持ち、困難な状況では互いに助け合うという姿勢が求められます。

また、他者への思いやりは、メールの書き方、資料の共有方法、スケジュール調整の仕方など、仕事のあらゆる側面に反映されます。私の経験上、業務をスムーズに遂行できるコンサルタントは、他者への思いやりを持ち合わせていると感じています。”

コンサル転職で失敗・後悔する人の特徴#4
物事への好奇心が薄い方

コンサルタントの業務には、クライアントの複雑で膨大な社内資料を読み解いたり、デスクトップリサーチで海外の論文を読んだりするなど、地道で面倒に感じられるタスクが少なくありません。そのため、物事に対する強い好奇心は、コンサルタントにとって重要な特性の1つと言えます。 好奇心が旺盛であるからこそ、「なぜ」を繰り返し問いかけ、物事の裏に隠れた真の要因を見抜くことができるのです。

一方、好奇心が乏しい方にとって、常に新たなテーマに取り組み、難解で複雑な情報を大量に吸収していく必要があるコンサルタントの仕事は、適していないかもしれません。

コンサル転職で失敗・後悔する人の特徴#5
コミットメントが低い方

コミットメントの低い方がコンサルタントに転職しても、活躍できずに失敗に終わる可能性が高いと言えます。コンサルタントは、プロジェクトを進める過程で数多くの困難に直面します。

例えば、重要な会議の前夜に新たな論点が浮上したり、クライアントのキーパーソンを説得するのに苦労したり、深夜に部下に依頼していたデータ分析に誤りが見つかってやり直しが必要となったりといった事態が発生することがあります。

このような厳しい状況下でも、諦めずに最後までやり遂げ、クライアントに価値を提供するという強いコミットメントが、コンサルタントには求められます。困難に直面した際に、簡単に投げ出してしまうような人は、コンサルティング業界では通用しないでしょう。

コンサル転職で失敗・後悔する人の特徴#6
同僚とのウェットな関係を好む方

同僚とのウェットな関係を重視する方は、コンサルティングファームへの転職後に後悔する可能性があります。コンサルティングファームでは、事業会社ほど同僚や上司と頻繁に飲み会を行う文化が根付いておらず、3か月のプロジェクト期間中に1〜2回程度の飲み会があるだけということがほとんどです。

所属部門での忘年会や部活動などのイベントは存在しますが、事業会社のように同僚とウェットな関係を築き、土日に家族ぐるみで交流したり、一緒にゴルフに行ったりするような機会は比較的少ないと言えます。 プライベートでも同僚と密接な関係を築くことを望む方にとって、コンサルティングファームの社内文化は物足りなく感じるかもしれません。

コンサル転職で失敗・後悔する人の特徴#7
自己アピールが苦手な方

コンサルタントにとって、自己アピールは意外と重要なスキルです。コンサルタントは常に社内外からシビアに評価されており、自分の成果を分かりやすく伝えることが求められます。会議で積極的に発言したり、クライアントとのコミュニケーション窓口を自ら志願したりするなど、自己アピールする能力が重要なのです。

そのため、自己アピールが苦手な方は、社内の上司からバリューを疑われたり、クライアントから必要性に疑問を持たれたりするリスクがあり、結果的に失敗する可能性があります。

コンサル転職に迷う方へ:
それでもコンサル転職がおすすめな理由

辛くてもコンサル転職がお勧めの理由

辛くてもコンサル転職がおすすめな理由

  • どこでも通用するポータルブルなビジネススキルが身につく
  • やりがいのある仕事に取り組める
  • 優秀な人と一緒に働ける
  • 年収が高い
  • 働き方の柔軟性が高い
  • キャリアの選択肢が拡がる

コンサル転職がおすすめな理由#1
どこでも通用するポータルブルなビジネススキルが身につく

コンサルタントは多様なプロジェクトを通じて、論理的思考力、プレゼン能力、コミュニケーション力などのポータブルスキルを高度に習得します。これらは業界や職種を問わず活用できるため、将来のキャリアにおいて大きな武器となります。急速に変化するビジネス環境で、ポータブルスキルは個人の市場価値を高め、長期的な成功につながる重要な要素の1つとなっています。

コンサル転職がおすすめな理由#2
やりがいのある仕事に取り組める

コンサルティングファームは、高額な報酬に見合う価値提供が求められるため、複雑で重要なプロジェクトを手がけます。例えば、グローバル組織再編やM&A戦略など、企業の将来を左右する案件が中心です。これらは日本を代表する大企業の経営課題に直接関与する機会となり、非常にやりがいがあります。優秀で経験豊富な経営陣や管理職と共に難題に挑戦し、成功を導くプロセスは刺激的で、時に感動を覚えるほどの達成感を得られることもあります。

コンサル転職がおすすめな理由#3
優秀な人と一緒に働ける

コンサルティングファームでは、厳選された優秀な同僚や上司と働くことで、自身のスキルを急速に向上させられます。また、重要プロジェクトではクライアント側からもエース級の人材が参加するため、一線級の人材と協働する貴重な機会を得られます。コンサルタントは、社内外の優秀な人材との相互作用を通じて、ビジネスパーソンとしてのスキルやマインドセットを大きく成長させることができます。

コンサル転職がおすすめな理由#4
年収が高い

コンサルティングファームの年収水準は非常に高く、他業界と比べても際立っています。入社時の役職や、戦略ファームかどうかによって多少の差異はありますが、概して数年で年収は1,000万円の大台を超えると言えるでしょう。

コンサル転職がおすすめな理由#5
働き方の柔軟性が高い

コンサルティングファームの働き方は、柔軟性が高いのが特徴です。フレックスタイムの導入、長期休暇の取得や育児休暇の推奨など、ワークライフバランスへの配慮がなされています。また、成果を出せれば勤務時間の調整も可能で、個人のリズムに合わせた働き方ができます。

大手コンサルティングファーム出身のコンサルタント

”子育てをしているマネージャーなどが数か月のパタニティリーヴを取得したり、保育園の送迎の時間や夕食の時間は仕事を抜けて夜に働くなど柔軟な働き方をしたりと、プロジェクトさえうまく回っていれば、比較的働き方は自由です”

コンサル転職がおすすめな理由#6
キャリアの選択肢が拡がる

コンサルティングファームでコアコンサルスキルや専門性を身につけ、実績を積んでいくことで、キャリアの選択肢を広げることができます。

コンサルタントの次のキャリアステップ、いわゆる「ポストコンサルキャリア」には、以下のような多岐にわたる選択肢があります。

  • 投資銀行やプライベートエクイティファンドへの転身
  • スタートアップ企業の経営層や事業責任者としての活躍
  • 外資系企業(メーカーやIT企業など)での活躍
  • 大手日系企業の経営企画部門や新規事業担当としての活躍
  • 他のコンサルティングファームへの移籍
  • 起業家としての挑戦

また、近年ではフリーランスコンサルタントという働き方を選択する方も増加しており、注目を集めています。

ポストコンサルキャリアやフリーランスコンサルタントについてより詳しく知りたい方は、姉妹サイトの現役コンサル向け総合メディア「CASE SEARCH for コンサル」も是非ご覧ください。

コンサル転職1年目はきついが、徐々に仕事に慣れてくる

ここまで、コンサルティングファームの仕事の大変さについて紹介してきましたが、実際に転職すると徐々に慣れてくるので、過度に心配する必要はありません。1年目は慣れないことばかりで大変に感じることが多いですが、次第にコンサルタントとしての動き方や価値の出し方が分かってきます。

中途転職者は事業会社のことをよく知っているのも強みです。事業会社の意思決定においては、ロジックだけではうまくいかないことも多々あります。事業会社における人間関係の重要性や稟議を上手く通すための動き方を知っている中途コンサルタントは、クライアントからも自分たちの事情を理解した上で適切にサポートしてくれる「頼りになる存在」として信頼されることが多いです。

コンサル転職で失敗・後悔しないために

最後に、コンサル転職で失敗・後悔しないために重要なポイントについて解説します。

自分に合ったファームを探すことが大切

コンサルティングファームによって、社員の特徴や会社全体の雰囲気、部門の雰囲気は大きく異なります。そのため、コンサル転職をする際は、自分が転職するファームおよび部門の人の雰囲気やコミュニケーションスタイルなどをしっかりと把握することが大切です。また、子育て中の方などは、ファームの子育て支援制度の有無や実際の利用率も確認しましょう。こういった情報については、コンサル転職に強いエージェントを活用することで正確に知ることができます。

コンサルタントの働き方についてよく理解する

コンサル転職する前に、コンサルタントの仕事内容や働き方についてしっかりと理解しておくことが重要です。本サイトにも、元コンサルタントや現役コンサルタントの監修による、コンサルタントのプロジェクトの進め方などの情報が掲載されています。また、コンサル転職に強いエージェントには、元コンサルタントのエージェントが所属していることが多いので、エージェントからコンサルティング業界について詳しく教えてもらうのも良いでしょう。

コンサル転職に強いエージェントに頼るのがおすすめ

コンサル転職で失敗や後悔を避けるためには、自分に合ったファームを見つけ、コンサルタントの働き方について十分に理解することが鍵となります。そういった意味で、コンサル転職に強いエージェントを活用するのは非常に効率的です。無料でコンサルティングファームの求人紹介から選考対策、条件交渉まですべて依頼することができるので、是非利用してみてください。

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