Big4を退職し独立するコンサルタントの実態を徹底解説

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Big4から独立するコンサルタントの実態を経験者が解説

近年、Big4を退職してフリーランスとして独立するコンサルタントが増加しています。彼らはなぜ高年収で社会的信用力の高い大手コンサルティングファームを退職して、独立の道を選んでいるのでしょうか。

本記事では、Big4出身のコンサルタントの市場価値や独立後の実態、その背景にある理由や独立のリスクについて、Big4出身のフリーコンサル経験者である筆者が詳しく解説します。

本記事がおすすめな方
  • Big4に在籍していて、今後独立を検討されている方
  • Big4に在籍していて、今後のキャリアに悩んでいる方
目次

Big4の社員数

Big4(ビッグフォー)とは、世界を代表する4つの大手プロフェッショナルサービスファームを指します。これらの企業は、会計監査、税務、コンサルティングなどのアドバイザリーサービスを幅広く提供し、世界中に拠点を構え、数十万人規模のプロフェッショナルを擁してグローバルに事業を展開しています。

本記事の対象となるコンサルタントは、日本国内でBig4のメンバーファームとして事業を展開する以下の4社に所属しています。

  • デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
  • PwCコンサルティング合同会社
  • KPMGコンサルティング株式会社
  • EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

Big4各社は国内コンサルティング市場の拡大に伴い、急速に規模を拡大しています。最新のデータでは、各社の従業員数はそれぞれ数千人規模に達し、合計で1万5千人を超える規模となっています。

事業所名被保険者数
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社4,946人
PwCコンサルティング合同会社5,176人
KPMGコンサルティング株式会社2,123人
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社4,058人
Big4合計16,303人

出所:日本年金機構 厚生年金保険・健康保険適用事業所検索システム(2024年11月時点)

Big4のコンサルタントの市場価値

Big4在籍者が合計で1万5千人以上もいると聞き、「もはや市場価値が低下しているのではないか」と感じる方もいるかもしれません。確かに、過去と比べると希少性は下がり、単にBig4に在籍していたというだけでは市場での評価を得るのは難しくなっています。そのため、所属期間中にどれだけプロジェクトを通じて成果を上げ、経験を積んだかが重要視されています。

とはいえ、Big4出身のコンサルタントは依然として市場で高く評価されています。その理由の一つは、国内の大企業が大規模かつ複雑なプロジェクトを発注する際、Big4が選ばれるケースが多いためです。これにより、Big4のコンサルタントは高難度のプロジェクトに携わる中で、高度なスキルや専門知識を磨く環境が整っています。また、汎用性の高い課題解決力も彼らの市場価値を支える要素となっています。

フリーランスコンサルタント市場でも、Big4出身者は非常に高く評価されています。案件概要には「Big4のシニアコンサルタント以上の経験者」といった要件が記載されていることもしばしば見られます。フリーランス市場には多様な経歴のコンサルタントがいますが、発注者がその能力や信頼性を見極めるのは容易ではありません。その点、知名度が高く、一定のクオリティが期待できるBig4出身者は発注者からの信頼を得やすいのです。

Big4からフリーランスコンサルタントへ転身する理由

Big4のコンサルタントがフリーランスコンサルタントとして独立するのにはどのような理由があるのでしょうか。ファームを辞めて独立するのには主に5つの理由が挙げられます。

年収を上げたい

フリーランスコンサルタントは月額報酬単価が100万円~200万円程度であり、案件によっては200万円を超えるものもあります。そういった中で、コンスタントに案件を獲得することができれば、年収2,000万円以上を目指せる可能性もあるため、マネージャークラスまでの方であれば年収を上げられる可能性があります。

社内業務から解放されたい

近年Big4においては長時間労働が是正され始めているますが、マネージャー以上はむしろメンバー層の仕事の巻取りで忙しくなっている人もいるという声もあります。そういった中で、マネージャー以上の管理職の方は、デリバリーや提案以外にも、様々な組織貢献活動にリソースを割く必要があり、非常に多忙のです。フリーランスとして独立すれば、そういった社内業務から開放され、基本的にはデリバリーにのみ集中することができるため、独立を選び方もいます。

案件を選びたい

フリーランスとして独立すると参画する案件は自分で選ぶことができます。Big4在籍時は、必ずしも自分の得意分野や興味のあるプロジェクトに関わることができないことも多いのが実態です。フリーランスとして独立し、自分自身が専門性を極めていきたい領域の案件のみに参画したいという方が独立することがあります。

ただし、発注側から求められなえれば参画することはできないため、求められる人材だからこそ、自分で案件を選べるという点は留意が必要です。

金融資産を自由に運用したい

金融資産を自由に運用したいという理由は、Big4出身者に特有の独立動機の一つかもしれません。Big4のコンサルティングファームは、同グループ内に監査法人を持っており、監査業務の性質上、利益相反を防ぐための厳格な規制が課されています。監査法人は、クライアント企業の財務情報や営業活動を詳細に検証し、信頼性のある監査報告書を作成する役割を担っています。その過程で企業の重要な内部情報を扱うため、透明性を確保する目的でグループ内の社員の投資活動にも厳しい制約が設けられています。

具体的には、監査先企業の株式や関連する投資信託を購入する際には、事前申告と審査が必要となり、保有株式の売買にも細かな規定が適用されます。このような規制により、適切な売買タイミングを逃すリスクが生じたり、個人の投資の自由度が著しく制限されたりする可能性があります。特に、近年は個人で積極的に資産形成を行うことが一般的になり、こうした規制を負担と感じる社員も増えています。

これらの規制は、インサイダー取引の防止や監査法人グループとしての信頼性を維持する上で不可欠なものですが、一方で社員の金融資産運用に制約を与える側面もあります。そのため、こうした制約から解放され、より自由な投資環境を求めることが、Big4ファームの社員がフリーコンサルタントとして独立を選ぶ理由の一つになることも少なくありません。

起業したい

Big4出身のコンサルタントには、起業を目指す方が少なくありません。SaaSなどのITプロダクトやサービスの開発といったコンサルティング以外の分野で事業を立ち上げるケースも多く見られますが、そうした場合、当面のキャッシュを確保するためにフリーランスコンサルタントとしての活動を兼業する方も増加しています。

また、コンサルティング業界での起業を目指す方が、まずはフリーランスとして独立し、実績を築きながら事業化を進めるケースも多くあります。このように、フリーランスとしての活動は、起業に向けた第一歩としても活用されています。

Big4からフリーコンサルとして独立した人の実体験

筆者は、Big4のシニアコンサルタントとしての経験を経て、フリーランスコンサルタントとして独立しました。その中で実感したことを3つご紹介します。

Big4時代とは異なる性質のクライアント・案件を経験できる

独立後、筆者が最初に携わった案件は、PEファンドが出資する中小企業の経営管理を改善するプロジェクトでした。Big4時代に主に大企業を対象に行っていたコンサルティングとは大きく異なり、現場に深く入り込んで経営管理の可視化や改善を実施するという内容でした。

経営層との距離が非常に近い環境で、改善提案が即座に反映され、その効果がすぐに現れるというスピード感を体験できたのは、独立したからこその貴重な経験でした。なお、月額報酬単価も150万円以上で収入としても満足できるものでした。

独立前に引き合いや単価感を確認した方がいい

独立を考える際には、事前にフリーランス向けエージェントなどに登録し、自分への引き合いや市場での単価感を確認しておくことが重要です。

フリーランスコンサルタント向けの案件は増加傾向にあり、多種多様な案件が存在します。しかし、自身のスキルや経験に適した案件が十分にあるのか、またその単価が期待値に見合うものかを把握することは、独立後の活動をスムーズに進めるために重要です。いざ独立したら、自分の経験やスキルはニッチ過ぎて、ほとんど案件が無かったということは絶対に避けましょう。

少なくとも3社~5社以上のエージェントに登録した方がいい

フリーランスコンサルタントとして独立する際には、少なくとも3社から5社以上のエージェントに登録し、複数のエージェントから案件紹介を受けることをおすすめします。これは単に案件数を確保するためだけでなく、自分に合った案件を一次請けで紹介してくれる信頼できるエージェントを見極めるためでもあります。

エージェント間では案件が共有されることが多く、同じ案件が異なるエージェントから異なる単価で紹介されることもよくあります。これは、エージェントによって一次請けとして案件を直接扱っている場合と、他のエージェント経由で二次請けや三次請けとして紹介している場合があるためです。商流が深まるほど中間マージンが増え、フリーランスコンサルタントが最終的に受け取る報酬が目減りしてしまいます。

そのため、複数のエージェントに登録し、自分の得意分野に合った案件を一次請けで提供してくれるエージェントを見つけることが、報酬額を最大化するうえで非常に重要です。

Big4から独立する際に考慮すべきリスク

独立には多くの魅力がある一方で、リスクも伴います。中でも最も大きなリスクは「収入がゼロになる可能性」です。案件が決まらず稼働できなければ当然ながら収入は発生しません。そのため、独立前にエージェントへ登録し、自分が市場でどの程度案件を獲得できそうかを事前に確認することが重要です。加えて、独立後はできるだけ多くのエージェントに登録し、案件紹介数を確保する工夫も必要です。

さらに、以下のようなリスクも存在しますが、適切な対策を講じることで軽減することが可能です。

  • クライアントとのトラブル: 損害賠償請求を避けるために、契約書で役割と責任範囲を明確化することが大切です。
  • 病気や怪我による収入減少: フリーランスの場合、会社員のように傷病手当金が支給されないため、民間の保険を活用することでリスクを補うことができます。

独立には多面的な準備が求められるため、事前の情報収集が成功の鍵となります。以下の記事では、独立を検討するうえでの重要なポイントを網羅的に解説していますので、ぜひ参考にしてください。

加えて、おすすめのエージェントが知りたい方は以下の記事もご参考ください!

フリーコンサル市場におけるBig4出身者の需要

フリーランスコンサルタント市場において、Big4出身者の需要は非常に高いと言えます。前述の通り、案件によっては「Big4出身者を募集する」という条件が明記されており、これはその専門性と信頼性が求められている証拠です。

意外なことに、現在フリーコンサル市場におけるBig4出身者はまだ少数派です。ある案件紹介エージェントによれば、同社の登録者のうち約4%のみがBig4出身者であるというデータもあります。このことから、Big4出身者のフリーコンサル市場におけるプレゼンスは比較的小さいものの、その価値は非常に高いことが伺えます。

今後、フリーランス市場の拡大が予想される中で、Big4出身者に対するニーズはさらに高まっていくことが予測されます。したがって、今後もその需要が増加し、さらなるチャンスが広がると期待されています。

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