【フリーランスコンサルタント向け】トラブル時の弁護士の探し方・おすすめの相談先
フリーランスコンサルタントとして活動する際、契約書の作成や取引先とのトラブル、債権回収など、法律的な課題に直面することもあります。そのような場合、弁護士に相談することで適切な解決策を見出せる可能性が高まります。
本記事では、「フリーランスコンサルタントが弁護士に相談するケース」や「弁護士の選び方」、「おすすめの相談先(弁護士会による運営サービス)」、「顧問弁護士の活用」などについて詳しく解説します。
- フリーランスコンサルタントが弁護士に相談するケースが分かる
- 弁護士の選び方を理解できる
- おすすめの相談先(弁護士会による運営サービス)を知れる
フリーランスコンサルタント完全ガイド
フリーランスのコンサルタントとして独立・成功するために知っておくべきことを網羅。フリーコンサルの始め方・開業から案件獲得までの流れ・エージェントの選び方などを知りたい方は、「【完全ガイド】フリーコンサルの始め方や案件獲得のポイントを徹底解説」も合わせてご覧ください。
おすすめの案件マッチングサービス・エージェント
自身に合った案件紹介サービスを探している方は、「【61社徹底比較】フリーコンサル向けの案件マッチング・エージェントおすすめ」も合わせてご覧ください。
案件マッチングサービス・エージェントのクイック診断もおすすめ!
\ フリーランスコンサルタントにおすすめの弁護士紹介サービスを知りたい方はこちら /
フリーランスコンサルタントが弁護士に相談するケース
フリーランスコンサルタントが弁護士に相談するケースとしては、主に以下の3つが挙げられます。
- 契約書作成
- 取引先とのトラブル
- 債権回収
契約書作成
フリーランスコンサルタントは、クライアントとの間で業務委託契約を結ぶ必要があります。契約書には、業務内容、報酬、納期、秘密保持義務、損害賠償の責任範囲、知的財産の帰属先などを明記する必要があります。しかし、法律知識が十分でない場合、適切な契約書を作成することが難しいことがあります。
特に、以下のようなケースでは、弁護士に相談することをおすすめします。
- 高額な案件や長期的な案件を受注する場合
- 機密情報を扱う案件を受注する場合
- 成果物の納品後のトラブルを防ぎたい場合
弁護士に相談することで、トラブルを未然に防ぐことができる契約書を作成できます。
取引先とのトラブル
フリーランスコンサルタントとクライアントとの間で、報酬の未払いや業務内容に関する認識の相違などのトラブルが発生することがあります。特に、以下のようなケースでは、弁護士に相談することをおすすめします。
- 個人情報の流出や納期遅延など、重大なインシデントが発生した場合
- クライアントから損害賠償を請求された場合
- クライアントとの交渉が難航している場合
弁護士に相談することで、法的な観点から適切な対応策を検討できます。また、弁護士を介することで、クライアントとの交渉がスムーズに進む可能性が高まります。
債権回収
フリーランスコンサルタントがクライアントから報酬を受け取れない場合、債権回収が必要になります。個人で債権回収を行うのは容易ではありませんが、弁護士に依頼することで、法的手続きを踏まえた債権回収が可能になります。
特に、以下のようなケースでは、弁護士に相談することをおすすめします。
- 高額な報酬が未払いになっている場合
- クライアントや案件仲介エージェントとの交渉で解決の見込みがない場合
- クライアントや案件仲介エージェントが倒産した場合
弁護士に依頼することで、確実かつスピーディーな債権回収が期待できます。
弁護士の選び方
フリーランスコンサルタントが弁護士を選ぶ際は、以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
- コンサルティング事業への支援経験があるか
- フリーランスへの支援経験があるか
- すぐに連絡が取れる弁護士かどうか
- 質問に対して親切に答えてくれるか
コンサルティング事業への支援経験があるか
コンサルティング事業は、一般的な事業とは異なる特徴や課題を持っています。例えば、コンサルティングの成果物は、有形のモノではなく無形のサービスであるため、成果物の内容や品質について発注者と受注者の間で認識のズレが生じやすいという特徴があります。このようなズレが原因で、成果物の納品時にトラブルが発生するケースが少なくありません。
また、コンサルティング事業では、発注者と受注者の間で守秘義務や競業避止義務についての取り決めが必要になることが多いという特徴もあります。コンサルタントは、発注者の機密情報を扱うことが多いため、守秘義務について明確に定めておく必要があります。また、コンサルタントが発注者の競合他社に同種のサービスを提供することを防ぐため、競業避止義務を定めることもあります。
こうしたコンサルティング事業特有の論点を理解している弁護士であれば、トラブル発生時に的確なアドバイスを得られる可能性が高まります。
弁護士を選ぶ際は、弁護士のウェブサイトや初回相談時に、「コンサルティング事業を営むクライアントの案件を何件か担当したことがある」「コンサルティング事業特有の契約トラブルを解決した経験がある」といった実績を確認するとよいでしょう。
フリーランスへの支援経験があるか
フリーランスは、法人とは異なる課題を抱えていることがあります。例えば、フリーランスの場合、事業主と従業員の間で結ばれる雇用契約とは異なり、フリーランスとクライアント(あるいは案件仲介エージェント)の間では業務委託契約が結ばれるのが一般的です。この場合、契約内容によっては、フリーランスは労働者としての保護を受けられない可能性があります。
また、フリーランスは、企業と比べて事業規模が小さいため、取引先との交渉力が弱い傾向にあります。そのため、報酬の未払いや支払い遅延といったトラブルに巻き込まれるリスクが高くなります。
こうしたフリーランス特有の課題を理解している弁護士であれば、適切なアドバイスを得られる可能性が高まります。例えば、業務委託契約書のチェックポイントについて的確な助言を得られるかもしれません。報酬の未払いトラブルが発生した際も、交渉の進め方や法的措置の取り方について、実践的なアドバイスを期待できます。
弁護士を選ぶ際は、フリーランスへの支援経験の有無を確認するとよいでしょう。「フリーランスの顧問弁護士を務めた経験がある」「フリーランスの報酬トラブルを解決したことがある」といった実績を持つ弁護士であれば、フリーランス特有の課題に対して的確なアドバイスを期待できます。
すぐに連絡が取れる弁護士かどうか
トラブルが発生した際は、早期の解決が望まれます。解決が長引くほど、事業への影響が大きくなるためです。そのため、すぐに連絡が取れる弁護士を選ぶことが重要です。
初回の相談時に、連絡方法や対応可能な時間帯について確認しておくとよいでしょう。例えば、「メールであれば24時間以内に返信できる」「平日の日中であれば、いつでも電話対応が可能」といった具体的な対応を約束してくれる弁護士であれば、トラブル発生時にも迅速な対応を期待できます。
質問に対して親切に答えてくれるか
法律の専門家である弁護士に相談する際は、法律用語など聞き慣れない言葉が出てくることがあります。フリーランスコンサルタントの中には、法律に詳しくない方もいるでしょう。そのため、質問に対して親切に答えてくれる弁護士を選ぶことが大切です。
初回の相談時に、弁護士の対応を見て判断するとよいでしょう。例えば、「法律用語を可能な限り平易な言葉で説明してくれる」「質問しやすい雰囲気を作ってくれる」といった対応をしてくれる弁護士であれば、ストレスなく相談しやすいと言えます。
オススメの相談先
フリーランス・トラブル110番(第二東京弁護士会)
運営 | 第二東京弁護士会(厚生労働省より受託) |
---|---|
相談料 | 無料 |
URL | ウェブサイトを見る |
- 厚生労働省より第二東京弁護士会が受託して運営
- フリーランスに関する法律問題に詳しい弁護士に無料で相談可能
- 解決までに要する期間が短く、審理が非公開の手続である「和解あっせん手続」が無料
ひまわりほっとダイヤル(日本弁護士連合会)
運営 | 日本弁護士連合会 |
---|---|
相談料 | 初回30分の相談が無料 |
URL | ウェブサイトを見る |
- 日本弁護士連誤解が運営する中小企業や個人事業主向けの「弁護士との法律相談予約サービス」
- 2023年までの期間で、約80,000件について弁護士による相談が実施されている
- 日本の全ての弁護士が加入する「日弁連」の窓口サービスのため、安心して相談しやすい
不安な方は顧問弁護士という選択肢も
顧問弁護士とは、月額または年額の顧問料を支払うことで、企業や個人事業主の法務全般を依頼できる弁護士のことを指します。顧問弁護士がいれば、日常的に発生する法的な疑問について、気軽に相談できるメリットがあります。また、トラブルの未然防止にもつながります。
顧問弁護士費用の相場は、事業規模や依頼内容によって異なりますが、月額3万円~10万円程度が目安です。フリーランスコンサルタントの場合、事業規模が小さいうちは高額に感じるかもしれません。
ただし、トラブルが発生してから弁護士に依頼するのと比べれば、顧問弁護士を雇うことで総額では費用を抑えられる可能性が高いでしょう。特に、システム開発など、トラブルに発展するリスクが高い案件に携わることが多いフリーランスコンサルタントにとっては、顧問弁護士を雇うという選択肢も検討の余地があるかもしれません。