フリーランスコンサルタントにおすすめの事業用クレジットカードを徹底解説
フリーランスコンサルタントの方の中には、「事業用のクレジットカード」の発行について検討している方も多いのではないでしょうか?
事業用のクレジットカードを活用することで、経理・会計の負担を軽減したり、資金繰りを改善したりすることができます。また、カードによってはポイント付与や付帯サービスのメリットを得られるものもあります。
一方で、フリーランスコンサルタントは個人事業主という立場のため、クレジットカード会社によっては審査が通らないことも珍しくありません。フリーコンサルとして活動している期間などによっても作成できるクレジットカードが変わってくるため、自身の状況に合わせて適切なカード会社を選択することが重要です。
本記事では、フリーランスコンサルタントが事業用クレジットカードを持つメリットやカードの選び方、おすすめのクレジットカードについて詳しく解説します。
- フリーランスコンサルタントとして事業用クレジットカードを持つメリットが分かる
- 事業用クレジットカードの選び方が分かる
- フリーランスコンサルタントにおすすめの事業用クレジットカードが分かる
フリーランスコンサルタント完全ガイド
フリーランスのコンサルタントとして独立・成功するために知っておくべきことを網羅。フリーコンサルの始め方・開業から案件獲得までの流れ・エージェントの選び方などを知りたい方は、「【完全ガイド】フリーコンサルの始め方や案件獲得のポイントを徹底解説」も合わせてご覧ください。
おすすめの案件マッチングサービス・エージェント
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事業用クレジットカード(法人カード)とは?
事業用クレジットカード(法人カードあるいはビジネスカードとも呼ばれる)とは、法人や個人事業主向けに発行されるカードで、事業での支払いに使用されます。
一般的なクレジットカードには以下の3つの種類があります。フリーランスコンサルタントの場合、事業用クレジットカードを発行することで、経費管理の効率化や高額決済の手段として活用することが可能です。
- 個人用クレジット
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個人がプライベートのショッピングや支払いで使用するクレジットカード
- 事業用クレジット(法人カードあるいはビジネスカードとも呼ばれる)
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法人や個人事業主向けに発行されるもので、事業における支払いに使用される。
- コーポレートカード
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主に大企業向けの法人カードのことを指す。
カード利用者が多数存在し、利用限度額も社員ごとに個別設定が可能。
フリーコンサルに事業用クレジットカードをおすすめする理由
フリーランスのコンサルタントに事業用クレジットカードの発行をおすすめする理由は以下の5つです。
- 経費・会計管理がしやすくなる
- 利用枠が比較的高い
- 年会費を経費計上できる
- ポイントが貯まる
- 資金繰りの改善ができる
経費・会計管理がしやすくなる
事業用クレジットカードの多くが、主要なクラウド会計ソフトと連携し、カードの支払い情報を自動で反映することができます。そのため、事業で使った経費について会計ソフトに登録する手間を省くことができ、日々の経理や確定申告の作業を効率化することができます。
フリーランスのコンサルタントになると、毎月経費としてクレジットカードで支払うものも多くなってきます。事業用クレジットカードで支払うことで経理に無駄な時間をとられず、コンサルティングワークに集中することができます。
利用枠が比較的高い
事業用クレジットカードは一般的に個人用クレジットカードよりも限度額が高く設定されます。
継続的にカードを利用し、遅延なく支払いを続けていくことで信用枠が広がり、限度額が100万円~500万円程度、場合によってはそれ以上になることもあります。
フリーランスコンサルタントの場合、仕入や広告費などの費用が発生しないため、高額の決済が発生する機会はそれほど多くはありませんが、一定の利用枠のあるカードを持っておくことで、役立つこともあるでしょう。
年会費を経費計上できる
個人用クレジットカードを事業にも併用して使う場合、年会費を全額経費にすることはできません。家事按分したうえで計上することになりますが、税務調査で指摘されるケースもあります。
一方で、事業用クレジットカードを持っている場合、年会費を全額経費として計上できます。数千円程度の年会費であっても、必要経費として計上することで課税所得を減らすことができます。
なお、クレジットカードの年会費を経費として計上する場合、勘定科目は「支払い手数料」または「諸会費」で仕訳をします。
ポイントが貯まる
クレジットカードによっては、経費の支払いに応じてポイントを貯めることが可能です。カードのポイントプログラムを利用して、貯まったポイントで備品などを購入すれば、経費節減にもつながります。
一般的な法人カードのポイント還元率の目安は0.5~1%ですが、事業で使う経費は決済額が大きくなることも多く、例えば300万円をクレジットカードで支払った場合、3万円分程度のポイントが付与されます。
なお、課税事業者となった際に支払いが必要な「消費税」や法人化後の「法人税」などの税金についても、事業用クレジットカードで支払うことができます。税金は支払額が大きくなりやすいため、ポイントも多く集めることができます。
資金繰りの改善ができる
事業用クレジットカードを利用することで、資金繰りの改善をすることもできます。
突発的に資金が必要になった際、事業用カードで支払いをすれば、実際の資金の引き落としは1~2ヶ月後になります。そのため、手元に十分な資金がない場合でも、必要な物品やサービスの購入を行うことができます。
仕入などが発生ないフリーコンサルの場合は、それほど資金繰り対策について考える機会は多くはないかもしれませんが、フリーコンサルと平行して自社事業の立ち上げを検討していたり、海外プロジェクトで高額な出張費を一時的に立て替える必要がある場合などに、クレジットカードは有効です。
事業用クレジットカードの審査のポイント
フリーランスコンサルタントが事業用クレジットカード(法人カード)の発行を申し込む際、クレジットカード会社は以下の観点で審査を行うことが多いです。
- 最低1年以上事業を運営しているか
- 過去の信用情報に問題がないか
最低1年以上事業を運営しているか
フリーランスコンサルタントとして独立開業してからの年数と収入は、クレジットカード会社がそのフリーコンサルの支払い能力を判断するうえで、重要な基準となっています。当然、設立からの年数が長く、フリーコンサルとしての実績が豊富な方が信用力が高く、一般的には開業してから少なくとも1年以上経過していると良いと言われています。(3年以上経過していればより安心です)
そのため、確定申告書類などで収入の証明をできないことも多い「開業直後のフリーランスコンサルタント」の場合、事業用のクレジットカードを発行できない場合もあるでしょう。
\ 開業直後のフリーランスコンサルタントが発行できるクレジットカードは? /
開業直後のフリーランスコンサルタントであっても発行できる事業用クレジットカードはあります。具体的には、決算書や確定申告書などの提出が不要で、フリーコンサル自身の本人確認資料のみで、Webから申し込み可能なカードがあります。
詳しくは「フリーコンサル開業直後の方におすすめの事業用クレカ」をご覧ください
過去の信用情報
フリーランスコンサルタントが個人として、過去に支払い遅延をしていないか、キャッシングを頻繁に利用していないかなどの信用情報が確認されます。フリーコンサルとして独立を予定している方は、日ごろから支払い遅延などをしないように心がけましょう。
なお、ご自身の信用情報が気になる方は、以下の信用情報機関のいずれかに登録情報の開示請求を行うことで確認することができます。
事業用クレジットカードを選ぶ際のポイント
フリーランスコンサルタントが事業用クレジットカード(法人カード)を選ぶ際の観点には以下6つの観点があります。
- 年会費
- 限度額
- クラウド会計ソフトとの連携性
- 国際ブランド
- 付帯サービス・割引サービス
- ポイント還元率
年会費
事業用クレジットカードの年会費は、無料~数万円まで様々です。
一般的に、限度額が高く、付帯サービスなども手厚いクレジットカードの場合、年会費は2~3万円程度であることが多いです。
限度額
限度額は個人の与信やカードの利用状況によって変わるため、一律の限度額が設定されていないこともありますが、一般的には上限額が100万円~500万円程度で設定されていることが多いです。
クラウド会計ソフトとの連携性
多くの事業用クレジットカードが主要なクラウド会計ソフトとAPI連携可能で、自動で決済情報を帳簿に反映することができます。しかし、自身が利用しているクラウド会計ソフトと連携していない可能性もゼロではありません。
フリーランスコンサルタントが事業用クレジットカードを発行する最大のメリットの1つが、自動連携による経理・会計処理の負担軽減であるため、しっかりと確認したうえで、クレジットカード会社を選びましょう。(まだクラウド会計ソフトを契約していない場合は、freeeやマネーフォワード、弥生会計のような主要なソフトと連携可能なカードを選ぶようにしましょう)
なお、弥生会計についてはウェブサイト上で連携可能なクレジットカードを公開しています。
国際ブランド
海外出張などが多い方はVISAやMasterCardなどの国際ブランドと提携しているカードを選ぶことがあります。ただし、フリーランスコンサルタントの場合、海外出張の多いグローバル案件に参画するケースはあまり多くはないため、それほどブランドを気にする必要はないかもしれません。
付帯サービス・割引サービス
個人用クレジットカードと同様に、事業用クレジットカードにも「空港ラウンジの無料利用」や「旅行保険」といった付帯サービスがあります。クレジットカードによっては、クラウド会計ソフトの利用料金割引やビジネス情報サービスの無料利用などのサービスが付帯されていることもあるため、カードを選ぶ際のポイントの1つになっています。
ポイント還元率
ポイント還元率については基本的に0.5~1%程度であることが多いため、カードによってそれほど大きな差はありません。しかし、カードの利用額が大きい方などは、ポイント還元率が高めのカードを選ぶとお得です。
フリーコンサル開業直後の方におすすめの事業用クレカ
前述のとおり、フリーランスや個人事業主が事業用クレジットカードを発行する際、少なくとも1年以上の事業運営歴と収入証明としての確定申告書等が必要となることがあるため、フリーランスコンサルタントとして独立直後の方は発行することが難しい場合があります。
一方で、事業用クレジットカードの中には、開業直後の方でも発行しやすいカードもあるため、オススメを紹介します。
本人確認書類のみで申し込める事業用クレジットカード
三井住友カード ビジネスオーナーズ
年会費 | 無料 |
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発行対象 | 法人代表者・個人事業主 |
国際ブランド | VISA / MasterCard |
限度額 | ~500万円 |
付帯・割引サービス | 海外旅行傷害保険 |
- 本人確認書類のみで審査可能で、決算書や確定申告書の提出は不要
- 手続きはWeb完結で最短当日に審査結果通知
- 最短3日程度でカード受取可能
JCB Card Biz
年会費 | 1,375円 |
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発行対象 | 法人代表者・個人事業主 |
国際ブランド | – |
限度額 | 10~500万円 |
付帯・割引サービス | 海外・国内旅行傷害保険 サイバー保険 |
- 本人確認書類のみで審査可能で、決算書や確定申告書の提出は不要
- モバ即なら最短5分でカード番号発行できるため、すぐに使える
- 弥生会計の初年度無料キャンペーンあり
アメックスビジネスグリーンカード
年会費 | 13,200円 |
---|---|
発行対象 | 法人代表者・個人事業主 |
国際ブランド | AMEX |
限度額 | 一律の利用制限なし |
付帯・割引サービス | 海外・国内旅行傷害保険 29箇所の空港ラウンジが無料 福利厚生プログラム「クラブオフ」年間登録料が無料 セキュリティソフト「ノートン」の割引 ビジネス情報サービス「ジー・サーチ」の月会費が無料 |
- 本人確認書類のみで審査可能で、決算書や確定申告書の提出は不要
- AMEXのポイントプログラム「メンバーシップ・リワード」を利用可能
- ビジネスサポート系の付帯サービスが充実
クラウド会計ソフトが発行する事業用クレジットカード
freee MasterCard
年会費 | 無料 |
---|---|
発行対象 | 法人代表者・個人事業主 |
国際ブランド | MasterCard |
限度額 | 10~500万円 |
付帯・割引サービス | クラウド会計ソフトfreeeの利用料割引 税理士への相談1回無料などのサービス等 |
- 本人確認書類のみで審査可能で、決算書や確定申告書の提出は不要
- 手続きはWeb完結で最短3日でカード受取可能
- 会計ソフトのfreeeを利用する場合は、連携性も抜群
マネーフォワード ビジネスカード(プリペイド式)
年会費 | 無料 |
---|---|
発行対象 | 法人代表者・個人事業主 |
国際ブランド | VISA |
限度額(1回の取引) | 5,000万円~1億円(プリペイドチャージ式) |
付帯・割引サービス | クラウド会計ソフトfreeeの利用料割引 税理士への相談1回無料などのサービス等 |
- 本人確認書類のみで審査可能で、決算書や確定申告書の提出は不要
- 手続きはWeb完結で最短1週間程度でカード受取可能
- 会計ソフトのマネーフォワードを利用する場合は、連携性も抜群