【コンサルからの転職ガイド】ポストコンサルキャリアの実態や転職体験談
コンサルティングファームで活躍するコンサルタントの中には、現状の待遇やキャリアに一定の満足を感じつつも、将来のキャリア展望やワークライフバランスを考慮し、コンサルティングファームからの転職(ポストコンサル転職)を検討している方が少なくありません。
コンサルティング業界自体は順調に成長し続けている一方で、大量採用に伴うコンサルタントの希少性の低下や、コンサルティングサービスの性質の変化を踏まえ、自身のキャリアに悩むコンサルタントも増加傾向にあります。また、ワークライフバランスの改善が進みつつあるものの、マネージャーなどの管理職を目前に控え、よりプライベートとの両立が叶う働き方を求めて転職先を模索する方も少なくありません。
本記事では、コンサルティングファームで働く現役コンサルタントの皆様に向けて、「ポストコンサル転職の主な転職先」「転職時のよくある失敗」「転職成功のポイント」「おすすめの転職エージェント」などについて、詳しく解説します。
転職市場において高く評価されるコンサルタント
コンサルティングファームで経験・実績を積んだコンサルタントは、転職市場において高く評価されています。
もちろん、経験年数、専門性、出身ファーム、役職などによって、市場価値の高さに違いはありますが、コンサルタントは総じて市場価値が高いです。
コンサルティング業界の状況をみてみると、近年コンサルティングファームは増加・規模拡大し続けており、主要なコンサルティングファームに限って従業員数を合計しただけでも、73,000人を超える規模に達しています(2024年6月時点)。
主要なコンサルファームの従業員数
McKinsey & Company | 894名 | Skylight Consulting | 172名 |
BCG (Boston Consulting Group) | 1,182名 | シグマクシス | 628名 |
Bain & Company | 280名 | 日立コンサルティング | 508名 |
A.T. Kearney | 288名 | NRI | 9,416名 |
Roland Berger | 156名 | 船井総研 | 1,310名 |
Dream Incubator | 228名 | 三菱総研 | 1,275名 |
CDI (Corporate Directions, Inc.) | 53名 | YCP Japan | 96名 |
Accenture | 24,189名 | Revamp | 333名 |
Deloitte | 5,090名 | Field Management | 317名 |
PwC | 4,979名 | タワーズワトソン | 131名 |
Ernst & Young | 4,483名 | マーサー・ジャパン | 285名 |
KPMG Consulting | 2,026名 | リブコンサルティング | 250名 |
Abeam Consulting | 4,855名 | タナベコンサルティング | 417名 |
BayCurrent | 5,042名 | ライズ・コンサルティング | 296名 |
QUNIE | 1,106名 | Dirbato | 1,245名 |
Capgemini | 788名 | ノースサンド | 973名 |
総合計 | 73,291名 |
大量採用に伴うコンサルタントの希少性の低下も懸念されますが、なぜコンサルティングファーム出身者の市場価値は高いのでしょうか?
コンサルタントが転職市場で評価される理由
ポストコンサル人材が転職市場で評価される4つの理由
コンサルタントが転職市場で評価される理由として、以下4つのスキル・マインドが挙げられます。
コンサルタントからすれば当たり前のスキル・マインドであり、「本当にキャリアの武器になるのだろうか?」と思うこともありますが、実はこういったポータブルスキルは転職市場において高く評価されます。
汎用性の高い問題解決力
コンサルティングファームで働くコンサルタントは、クライアントが抱える難題を解決するために、以下のような問題解決力を高いレベルで備えています。
コンサルタントが持つ問題解決力
- 構造化思考力
- 複雑な問題を整理し、全体像を把握する力
- 問題をブレイクダウンし、体系立てて考える力
- 課題の本質を見抜き、優先順位をつける力
- 仮説構築力
- 限られた情報から仮説を立てる力
- 仮説を検証するための切り口を考える力
- 仮説を素早く修正・ピボットさせる力
- ロジカルシンキング
- 物事を論理的に考え、筋道立てて説明する力
- データや事実に基づいて議論を組み立てる力
- 相手を納得させたり、意思決定を支援するためのストーリーを描く力
- 情報収集・分析力
- 必要な情報を効率的に集める力
- 集めた情報を多角的に分析・解釈する力
- 分析結果から実践的な示唆を導き出す力
- 企画立案力
- 戦略の方向性を見定め、具体的な施策を立案する力
- 実現可能性やリスクを見極め、計画を精緻化する力
- 関係者を巻き込み、合意形成していく力
これらの問題解決力は、どのような業界・職種においても、ビジネスパーソンとして活躍するために不可欠なスキルと言え、コンサルタントが転職市場で評価される理由です。
高度なリーダーシップ(主体性)
コンサルタントはプロジェクトで成果を出すために、多様なステークホルダーを巻き込んで合意形成を図るコミュニケーション能力が求められます。また、コンサルタントは若手であっても、自分自身の意見を持ち、主体的にタスクを進めていく姿勢・リーダーシップが要求されます。
チームをリードするシニアコンサルタントやデリバリーの管理責任を担うマネージャーともなれば、実際にチームを率いてプロジェクトを推進する必要があるため、より高度なリーダーシップが磨かれていきます。
このような高度なリーダーシップも、コンサルタントが転職市場で評価される理由の1つです。
強いプロフェッショナルマインド
コンサルタントは高額なフィーに見合った成果を出すために、成果物の品質や納期に対する強いこだわりを持っています。常にクライアントファーストの姿勢で、困難な状況に直面しても熱意や倫理観、責任感を持って解決策を模索します。
このような強いプロフェッショナルマインドは、コンサルティング業界に限らずあらゆる業界で成果を上げるうえで重要な資質であり、転職市場において高く評価される傾向にあります。
キャッチアップ力
コンサルタントは常に新たな業界・テーマやクライアントに対して、素早くキャッチアップすることが求められます。新規プロジェクトに次々と参画する中で鍛えられたキャッチアップ力は、他業界に転職した際にもすぐに必要な業界知見やソリューション知識を身につけ、活躍できるという期待感を与えるため、転職市場において高い評価を受けやすいと言えます。
コンサルティングファームから転職したり、フリーコンサルとして独立した方は、キャッチアップ力が武器になっていると言うことが多いです。結局素早くキャッチアップし、論理的かつ主体的に問題解決することができれば、どんな業界・仕事でも活躍できます。キャッチアップの早さについては、現役コンサルタントからすれば当たり前に感じやすいですが、実は大きな武器の1つです。
コンサルからの転職を考える理由・きっかけ(ポストコンサル転職理由)
キャリアの停滞を感じた
コンサルティングファームに入社し、数年が経過すると、プロジェクトのデリバリーにも慣れ、成長実感が得にくくなる時期があります。タイトルの変化に伴い求められる役割が変わることで、スキルアップやキャリアアップを感じられる機会もありますが、近年はファームの上位ポジションの空きも少なくなってきており、以前ほど昇進スピードが速くないケースも見受けられます。
事業主の立場で仕事をしたい
コンサルタントとして様々な企業の新規事業立ち上げや経営・業務改革に携わることは刺激的で魅力的である一方、実際にPDCAサイクルを回しながら成果創出までコミットできないという制約も感じます。ビジネスは当初の計画通りに進むことは稀であり、状況に応じて計画を柔軟に修正しながら推進していくことが求められます。そのような中で、アドバイザーとしてではなく事業主体の立場で一定期間コミットし、ビジネスの成長に挑戦したいと考える方は少なくありません。
実務への理解を深めたい
昨今、コンサルティングファームはより実務に近い領域までサポートすることが増えてきています。コンサルティングファームが売上拡大のために実行領域まで手を広げているという側面もありますが、人材不足に悩むクライアント側が戦略策定から実行まで一気通貫で関与してほしいというニーズを持っていることも背景にあります。
実行領域に近づくほど、従来のコンサルティングのような調査・リサーチに基づく論理的な分析や構造化による価値提供よりも、実務経験に基づくより具体的な施策の工夫やコツに関する知見が求められるようになります。そのような状況下で、特に新卒でコンサルティングファームに入社した方が、実行領域の経験を積むために転職を検討するケースがあります。
今後、生成AIの普及により調査や情報整理の価値が低下していく中で、人間の経験に基づく生きたビジネス知見の重要性がより一層高まる可能性があり、この転職理由は増加傾向にあるかもしれません。
ワークライフバランスを改善したい
コンサルティングファームでは近年ワークライフバランスの改善が進められています。特にメンバー層では残業時間の厳格な管理や、裁量労働制の見直しなどの動きが活発化しています。社会的な要請の高まりや、規模拡大を図る中で多様なバックグラウンドの人材がコンサルタントとして活躍できる環境整備の一環として、コンサルティングファームでは今後もワークライフバランスの改善が進んでいくでしょう。
一方で、マネージャー以上の階層では依然として長時間労働が常態化している(むしろメンバー層の業務を吸収するケースが増えている)という側面もあります。そのため、マネージャーやシニアマネージャーの中にはワークライフバランスの改善を求めて、転職を視野に入れる方もいます。 また、マネージャー昇格を控えたシニアコンサルタントが、上司の働き方を見て同じようには働けないと感じ、他業界への転職を検討するケースも珍しくありません。
将来的な独立や起業を考えている
コンサルティングファームで働く方の中には、将来的な起業を視野に入れている方も少なくありません。そのような方の中には、将来の起業に向けて実際の企業経営を学ぶためにスタートアップ企業などへ転職するケースがあります。また、共に起業するエンジニアなどの仲間を探すために、IT企業への転職を検討する方もいます。
コンサルワークに疲れた
コンサルティングファームでの仕事は常にクライアントからの高い期待・プレッシャーにさらされ、高額なコンサルティングフィーに見合った価値を出すために、長時間労働も少なくありません。そのような成果を長く続けていると、「疲れた」と感じることもあります。
ポストコンサル転職先|コンサルからどこに転職する?
ポストコンサル転職時の年齢や役職によって、コンサルからの転職先は異なる
コンサルからの転職先については、転職時の年齢・役職によって選択肢に傾向があります。
20代若手コンサルからの転職先
20代の若手コンサルタントの方の場合、様々な選択肢がありますが、最近は上場を目指すスタートアップの経営幹部候補ポジションが人気を集めています。若手のうちから様々なチャレンジの機会があり、実際に新規事業を立ち上げたり、グロースさせたりする経験を積むことで、市場価値を高めることができます。また、他コンサルティングファームもよくある転職先の1つです。勢いのあるベンチャーファームへの転職やよい良い条件でのオファーを提示してくれた競合ファーム、自分が興味のある領域・テーマに強い大手ファーム等への転職が中心です。
また、戦略コンサルティングファームやFASの方の場合は、PEファンドを目指すというキャリアもあります。PEファンドでは投資先のソーシングやM&Aのエグゼキューション、投資後のバリューアップなど、より経営に近い経験を積むことができるため人気を集めています。
30代中堅コンサルからの転職先
30代の中堅コンサルタントは最もキャリアの選択肢が広いといえます。スタートアップや他コンサルティングファーム(大手やベンチャーファームなど)からは引手あまたで、ハイクラス転職サイトなどで数多くのスカウトメールを受け取っているのではないでしょうか。また、ワークライフバランスなどを求め、大手日系事業会社や外資系企業のマネジメント・管理職ポジションへ転職する方もいます。
他にも友人・知人と一緒に起業をしたり、創業期のスタートアップにCxOとして参画したりと転職以外の選択肢もあります。最近では、フリーランスコンサルタントとして独立する人も非常に増えているようです。ファームに残ってパートナーを目指すのか、それとも違うキャリアを歩むのか、30代はコンサル人材のキャリアの分岐点といえます。
40代コンサル(エグゼクティブクラス)からの転職先
40代でディレクターやパートナーとして働くエグゼクティブクラスのコンサルタントの場合、その収入の高さから転職先を見つけることは容易ではありません。同等レベルの収入を維持しようとすると、大手事業会社のCxOクラスや外資系企業の日本代表、他のコンサルティングファームの経営層などしか選択肢がないのが実情でしょう。一方で収入ダウンを受け入れらる場合は、スタートアップ・ベンチャーの役員層や大学教授、企業の顧問などいくつかの選択肢があります。
コンサルからの転職:8つの主要な選択肢
PEファンドへの転職
経営の現場に入って投資先のバリューアップを行う、経営のプロを目指す
PEファンド(プライベート・エクイティファンド)は、特に戦略コンサルティングファーム出身者や大手ファームの戦略部門出身者にとって人気の転職先です。 PEファンドは、投資家から集めた資金を元手に企業を買収し、自社の経営人材を送り込んでバリューアップを行うことで、株式売却によるリターンを狙うビジネスです。PEファンドでバリューアップに関わる場合、実際に取締役などのポジションで経営の現場に入り、中長期にわたって経営改善を行っていきます。そのため、結果が出るまでクライアントのビジネスに関わりたい等と感じているコンサルタントにとって魅力的な転職先となっています。
また、PEファンドは投資先のM&Aエグゼキューションを実施するため、金融の知識が必要となってきます。また、バリューアップにおいてもEBITDAの改善による企業価値の向上を図るため、P/Lだけでなく、B/Sの考え方を身につける必要があります。そういった意味でも基本的にP/Lの改善にフォーカスしているコンサルティングファーム時代より、スキルの幅を広げることができます。
コンサルからPEファンドに転職するメリット
企業価値向上をB/S面からも検討できる
コンサルティングファームはP/Lに寄与する戦略や施策の提案を通じて、クライアントの企業価値向上に貢献しますが、PEファンドに転職することで、B/S面からも課題や施策を検討できるようになり、ビジネスパーソンとしてのスキルを広げられます。
PEファンドではハンズオンでの経営支援を経験できる
PEファンドでは出資先企業に取締役などの立場で関与し、経営の現場に深く関わりながら企業価値を高めていく経験を積むことができます。このような実践的な経営支援の経験は、将来的なキャリアにとって大きな武器となるでしょう。
報酬アップが期待できる
PEファンドではEXIT成功時にキャリードインタレスト(キャリー)と呼ばれる成功報酬を得られ、ポジションによっては億単位の報酬を得られることもあります。
一方で、投資銀行やPEファンドへの転職には以下のような留意点もあります。
- コンサルティングファーム時代と同様に、ハイプレッシャーな環境で働くことになる。
- PEファンドの場合、投資できないとハンズオンでの経営支援に関わる機会は限られる。
未上場スタートアップへの転職
優秀で熱い想いを持った起業家と社会変革を目指す
近年、20~30代のポストコンサルキャリアで特に人気を集めているのが、未上場スタートアップの経営陣・経営幹部候補ポジションへの転職です。国内のスタートアップ投資の土壌が固まってきたこともあり、最近は有望な未上場スタートアップであれば、経営幹部ポジションで1,000万円以上の年収を提示することもあるなど、「収入の下落幅が大きすぎて選べない」というケースは減ってきています。
未上場スタートアップでは、企業・ビジネスとして整備されていないところも多く、改善や仕組みづくりが得意なコンサル出身者には多くの活躍の機会があります。また、熱い思いを持った仲間たちと一緒に社会を変えるような事業を立ち上げ、グロースさせていくのは何にも代えがたい面白さがあります。
コンサルから未上場スタートアップへ転職するメリット
裁量権が大きく主体的に働ける
未上場スタートアップ企業では一人ひとりが裁量を持って主体的にビジネスを改善・拡大させることが求められます。様々な仕組みが整っていないことも多く、コンサルティング経験を活かして多岐にわたるビジネス改善を行うことができるでしょう。
事業立ち上げや経営に近い経験が積める
未上場スタートアップでは起業に近い経験を積むことができます。コンサルタントの場合、CxOや経営幹部としてオファーをもらえることもあり、起業の疑似体験をすることが出来るでしょう。また、将来的な起業を考えているコンサルタントにとって、スタートアップ経営の実態や経営者に求められる資質・役割など、様々な学びを得られる貴重な機会になります。
ストックオプションなどによる将来の金銭報酬
未上場スタートアップ企業へアーリーステージで参画した場合、ストックオプションをもらえる可能性があります。将来的に会社が上場や売却などでExitした際に、ストックオプションを行使することで、キャピタルゲインを得られる可能性があります。例えばメルカリが上場した際には、株式保有によって30名以上の億万長者が生まれています。
将来の創業メンバーが見つかる
将来的に起業を考えている場合、スタートアップ企業で一緒に起業する仲間が見つかることも少なくありません。特にエンジニアや営業職など、コンサルタントとは異なるスキルや経験を持つ人とのネットワークがない場合、スタートアップ企業で仲間を見つけられる可能性もあります(ただし、引き抜きになる恐れもあるため、十分な注意が必要です)。
一方で、未上場スタートアップへの転職には以下のような留意点もあります。
- 事業が軌道に乗るまでは不安定な面もあり、報酬面でも大企業に比べると見劣りする可能性がある。
- ストックオプションによる金銭的リターンは保証されているわけではない。
- 未上場スタートアップの中でも、シード期、アーリー、レイターといったフェーズによって求められる役割や経験できることは変わってきます。自分が何をしたいかを明確にしたうえで、適切なフェーズの会社を選びましょう。
上場スタートアップへの転職
一定の安定感がありつつも、スタートアップのスピード感やクリエイティビティを感じられる
スタートアップへの転職に興味がありつつも、いきなり創業期やアーリーのスタートアップに行くのは不安に感じる方に人気なのが、上場スタートアップへの転職です。上場スタートアップの場合は、屋台骨となる事業があり、ある程度安定していることから、働き方や収入面も一定水準をクリアしています。一方で、まだまだ次の柱となる事業の立ち上げが必要だったり、既存事業のグロースが必要だったりと経営課題も多く、各事業・業務を推進してくれる人材を求めています。
コンサルから上場スタートアップへ転職するメリット
裁量権が大きく主体的に働ける
上場スタートアップ企業では一人ひとりが裁量を持って主体的にビジネスを改善・拡大させることが求められます。様々な仕組みが整っていないことも多く、コンサルティング経験を活かして多岐にわたるビジネス改善を行うことができるでしょう。
働きやすい環境
最近の上場スタートアップは優秀な人材を惹きつけるために、非常に働きやすい環境が整えられていることも多いです。育児休暇や有給休暇が取得しやすかったり、中途人材のオンボーディングに力を入れていたりと、大手企業と比べても魅力的な労働環境が整っていることもあります。
将来の創業メンバーが見つかる
将来的に起業を考えている場合、スタートアップ企業で一緒に起業する仲間が見つかることも少なくありません。特にエンジニアや営業職など、コンサルタントとは異なるスキルや経験を持つ人とのネットワークがない場合、スタートアップ企業で仲間を見つけられる可能性もあります(ただし、引き抜きになる恐れもあるため、十分な注意が必要です)。
外資系企業への転職
ワークライフバランスを改善しつつ、高収入を実現する
外資系企業はコンサルタントから人気のあるポストコンサルキャリアの1つです。具体的には外資系IT企業や外資系製薬会社、外資系メーカーなどに転職するケースがあります。外資系企業の魅力は、ワークライフバランスを改善しつつ、高収入を叔父できることです。外資系企業のマネージャーポジションでは、1,000万円~2,000万円程度の年収が提示されることも多く、コンサルティングファーム時代と比較してもそん色ない収入の実現が可能です。一方で、コンサルティングファームと比較するとワークライフバランスが改善することが多いため、特に子育て世代の30代の方から人気を集めています。
コンサルから外資系企業へ転職するメリット
グローバルなキャリア形成が可能
外資系企業へ転職することで、グローバルに通用するキャリアを形成できます。特に英語が堪能なコンサルタントの場合、外資系企業へ入社し実績を上げることで、将来的に日本支社長やアジアヘッド、本社の要職などへのキャリアアップを目指せる可能性があります。外資系企業では、国境を越えたグローバルな人材活用が積極的に行われており、日本国内だけでなく海外でのキャリア形成も視野に入れることができるでしょう。
高い報酬水準を維持できる
外資系企業へ転職するもう1つのメリットは、コンサルティングファーム時代と同等以上の年収水準を維持または上回れることです。一般的に外資系企業は日系企業に比べて報酬水準が高く、特にコンサルティングファームでの経験を買われて転職する場合、高い報酬を提示されるケースが多いようです。ただし、職種や部門によっても報酬水準は異なるため、一概には言えません。
ワークライフバランスが改善する
外資系企業へ転職すると基本的にはコンサルティングファーム時代よりも、ワークライフバランスが改善することが多いです。成果さえ出していれば、働き方の自由度も高いため、子育て世代の方などにとっては非常に働きやすい環境でしょう。
一方で、外資系企業への転職では以下の点に留意が必要です。
- 日系企業とは異なる企業文化への適応が求められる。
- 業績主義の色合いが強く、高いパフォーマンスを常に求められる可能性がある。
- 日系企業に比べて雇用の流動性が高く、リストラのリスクもある。
大手日系企業への転職
日本を代表する企業の意思決定に関わり、大きなリソースを使って、ダイナミックにビジネスを動かす
近年、大手日系企業も中途採用を活発化しています。その背景には、競争環境の激化に伴って、DXやM&A、新規事業の立ち上げなどが必要となっており、社内のプロパー人材だけでは対応しきれなくなっているからです。コンサル出身者はこうしたビジネスニーズに対応できる人材として、大手日系企業の採用ターゲットの一つとなっています。
コンサルタントからしても、コンサルティングファームで培ったスキルや経験を活かしながら、大企業の潤沢なリソースを使って、ダイナミックにビジネスを推進していく経験は非常に魅力的です。年功序列などの古い慣習・文化が徐々に無くなってきている大企業も多く、中途人材にも慣れて、以前ほどギャップも感じにくくなっているでしょう。
コンサルから大手日系企業へ転職するメリット
事業主体として大きなビジネスに関われる可能性
大手日系企業に転職することで、事業オーナーとして大規模なビジネスの創出などに関われる可能性があります。資本力などのリソースが豊富な大企業では、業界に変革をもたらすような新たなビジネスやグローバル規模の取り組みが行われています。近年はDXの流れもあり、大企業においても従来では考えられなかった大胆かつスピーディな施策が実行されることもあります。事業オーナーとしてそのような挑戦的な機会に携われれば、自身のキャリアにとって大きな飛躍につながるでしょう。
ワークライフバランスの改善
大手日系企業の中には、コンサルティングファームと比べてワークライフバランスの改善が進んでいる企業も多くあります。大手日系企業へ転職することで、平日の夜は子供と一緒に過ごせたり、休日は趣味や旅行に時間を充てられるようになるかもしれません。コンサルティングファームでは難しかった、家族との時間や自己投資の機会を持てるようになるでしょう。
一方で、大手日系企業への転職では以下の点に留意が必要です。
- 収入面ではコンサルティングファーム時代よりも下がってしまう可能性が高い。
- 業務内容によっては、コンサルティングファーム時代と比べて仕事の内容に物足りなさを感じることがあるかもしれない。
- 意思決定のスピードが遅かったり、変革に対する組織の抵抗が大きかったりと、企業文化の違いにストレスを感じる可能性がある。
中小企業・オーナー企業への転職
オーナー経営者の参謀として、リアルな経営に精通した人材を目指す
オーナー経営者が切り盛りする中小企業への転職に興味を持つコンサルタントもいます。中小企業の中には、ニッチな分野で世界トップレベルの技術を持っていたり、認知度の低い事業を独占していたりするところがあり、そのようなアセットを活かして事業を拡大していくのは面白みの1つです。また、パワフルで魅力的なオーナー経営者と一緒に働きたいと思うこともあるでしょう。
ただし、大手コンサルティングファームの顧客は主に大企業であり、中小企業経営とはギャップが大きいのが現実です。そのため、経験豊富な中小企業オーナーから、転職を請われることはあまり多くありません。そうした中で、コンサルタントが中小のオーナー企業へ転職するケースとして可能性があるのは、創業者から息子など次の世代に経営が引き継がれるタイミングで、もともとその息子(新社長)と知り合いだったコンサルタントが、経営参謀としての参画を提案されるケースです。また、コンサルティングファームには親が会社を経営しており、いずれ家業を引き継ぐ方も比較的多く、ファームでの同僚に声がかかることもあります。
他コンサルティングファームへの転職
価値観や優先順位の変化に合わせて、自分に合ったファームを選ぶ
いわゆる「ファームtoファーム」「コンサルtoコンサル」と呼ばれる、他のコンサルティングファームへの転職もケースとして非常に多いです。得に近年は国内のコンサルティング業界が非常に活況で、ファームの増加や規模拡大が続いていることもあり、他のファームから優秀な人材を獲得しようとする動きは活発です。
コンサルタントが他のコンサルティングファームへ転職する際のパターンは大きく3つに分けられます。
- ポジション・年収アップオファーをくれたファームへの転職
- 規模拡大を目指すベンチャーファーム等は積極的にポジションアップ・年収アップのオファーを出しています。同じような業務内容で、ポジションや年収が上がることに魅力を感じて転職する方は少なくありません。また上場を目指しているベンチャーファーム等の場合、上場益などが狙える可能性があるため、シニアマネージャーやディレクターなどのハイランクな方が、ベンチャーファームの経営陣に参画するケースもあります。
- 特定領域・テーマに強いファームへの転職
- 自分が興味がある領域・テーマに強みを持つファームへ転職するケースも少なくありません。また最近では事業投資や自社事業の開発に取り組んでいるファームもあり、コンサルティング+αの経験を積みたい方が、そういったファームへ転職することもあります。
- ワークライフバランス改善に注力するファームへの転職
- 近年、大手コンサルティングファームを中心にワークライフバランスの改善が進んでいます。(特にスタッフ層)結婚や出産などを機に、サステナブルな労働環境を求める方が、そうした点を理由に他のファームへ転職するケースも増えています。
他コンサルティングファームへ転職するメリット
タイトルや年収が上がる可能性
他ファームへ転職することで、役職や年収がアップする可能性があります。特に近年はコンサルティング業界でもスキルや経験を持つ人材が不足しており、コンサル経験者に対して好条件のオファーを提示することがあります。現在のポジションより上のタイトルを得られたり、同じ役職でも報酬が上がったりするチャンスがあるでしょう。
ベンチャーファームで希望する経験を積める可能性
大手ファームからベンチャーファーム・ブティックファームに転職することで、特定の領域・テーマの案件に特化して専門性を高めたり、中小企業へのコンサルティングを経験できたりと、自分の希望するキャリアを歩める可能性があります。小規模なファームでは、大手ファームとは異なる独自の強みや特色があるため、そこで新たなスキルやノウハウを身につけられるかもしれません。
早い時期に上層部で参画すれば、経済的リターンを得られることも
昨今、ベイカレント出身者が立ち上げたコンサルティングファームの上場が続いており、そうした上場を目指している小規模なベンチャーファームは数多く立ち上がっています。そうしたファームへ早期に上位ポジションで参画すれば、ストックオプションなどの上場益が得られる可能性もあります。
一方で、別のコンサルティングファームへの転職には、慎重な検討が必要です。
現在のコンサルティングファームで築いてきた社内の人脈や関係性を捨ててまで転職するべきかどうかは、慎重に考える必要があります。特に、現在のファームでの自分のポジショニングが高く、将来のキャリアアップが期待できる場合は、安易な転職は避けたほうが賢明かもしれません。
また、現在所属するチームやユニットに不満を感じている場合は、まずは同じファーム内の別のチームへ異動することも選択肢に入れて考えてみましょう。他ファームへの転職は、社風や企業文化が大きく異なる可能性があるため、リスクを十分に理解したうえで判断することが大切です。
起業・フリーランスコンサルタント
昨今人気が高まっているフリーコンサルとしての独立や起業で、自由な生活や収入アップを狙う
コンサルタントは転職以外のキャリアを選択することも可能です。
1つは近年急増しているフリーランスコンサルタントというキャリアです。フリーランスになることで、年収アップやワークライフバランスの改善が見込めます。また、案件マッチングサービスの発達により、フリーランスでも案件獲得の難易度は以前に比べて大幅に下がっています。
フリーランスコンサルタントとして独立した後、転職や起業など次のキャリアステップを模索することも可能です。フリーランスとしての経験を通じて、自身の強みや価値を再認識し、将来のキャリアビジョンを明確化できるかもしれません。
もう1つのキャリア選択肢として、起業が挙げられます。 コンサルティングの経験で培った知見やスキルを活かし、自らのアイデアを事業化するのは非常にやりがいのあるチャレンジです。すでにやりたい事業があるのであれば、思い切って起業にトライしてみるのも良いかもしれません。
また、近年は事業承継による起業など、起業のスタイルも多様化しています。先代の事業をベースに、新たな事業アイデアを取り入れて発展させていくことで、リスクを抑えつつ起業家としてのキャリアをスタートできます。
クライアント先に転職するというパターンも
特にインダストリーチームに所属しているコンサルタントが、クライアント先に転職するケースもあります。インダストリーチームに所属していると、特定のアカウント(クライアント)に対して、数年間コンサルティングサービスを提供していることも多く、そのクライアントでの働き方や仕事内容について非常に詳しくなります。また、クライアント側も数年間の付き合いの中で、コンサルタントのパフォーマンスをよく分かっているので、受け入れやすくなります。人間関係などもすでに出来上がっているため、転職後も働きやすいでしょう。
もちろん問題にならないように上司などともしっかりと相談する必要がありますが、選択肢としてはあり得るキャリアパスの1つえす。
ポストコンサル転職のよくある失敗
カルチャーの違いへの不適応
ポストコンサル転職でよくある失敗の1つに、「カルチャーの違いへの不適応」が挙げられます。コンサルティングファームは独特の環境であり、基本的にはモチベーションの高いメンバーが集まり、長時間労働も厭わずにプロジェクトの成功に向けて全員が主体的に努力することが当たり前とされています。
しかし、事業会社では様々なモチベーションを持つ社員が在籍しており、コンサルファームのように「言わなくてもやってくれる」環境ではないことが多いのです。 こうしたカルチャーの違いを認識せずに、コンサルファーム時代と同様のマネジメント手法を用いると、メンバーとの関係性が悪化し、転職先で十分な成果を出せないケースがあります。
また、事業会社特有の組織文化や働き方に適応できず、早期離職に至ってしまうこともあるでしょう。 ポストコンサル転職を成功させるには、転職先の企業文化を深く理解し、柔軟に適応していく姿勢が求められます。自分のマネジメントスタイルを見直し、組織に合ったアプローチを模索していくことが大切だと言えます。
転職先からの過度な期待値とのミスマッチ
もう1つの典型的な失敗例は、転職先からコンサル出身者に寄せられる過度な期待と、実際の実力とのギャップで苦しむケースです。一流のコンサルティングファーム出身者だからといって、何でもできるはずだと過剰に期待されてしまい、その期待に応えられず、早期離職に繋がってしまうこともあります。
例えば、事業会社の中には、綿密な企画書の作成よりも、とにかく足を使った営業活動を重視する企業もあります。コンサルファーム出身者がそうした環境に順応できれば問題ありませんが、期待とのミスマッチに悩まされ、パフォーマンスを発揮できないこともあるでしょう。
このような事態を避けるためには、転職前にできる限り双方の期待値をすり合わせておくことが重要です。コンサルタント側も、自身のスキルや経験を誇張して過度な期待を持たせるようなことは避け、ありのままの自分を伝えたうえで転職先を選ぶべきでしょう。お互いの期待値を明確にし、ギャップを埋めていく努力が、ポストコンサル転職の成功の鍵を握っていると言えます。
ポストコンサル転職を成功させるための進め方
STEP1: 自己分析で強み・志向性を明確化
コンサルティングファームでのプロジェクト経験を棚卸しし、自身の強みや経験を明確にすることが重要です。面接の際に分かりやすく伝えられるよう、経験したプロジェクトについて以下のような観点で整理しておくことをおすすめします。可能であれば、日ごろからプロジェクト終了後にこういった情報を整理しておくと良いでしょう。
\ プロジェクト経験を棚卸する際の観点 /
- クライアントの業界・事業規模・カウンターパート
- クライアントからの依頼背景・課題
- プロジェクト体制と自身の役割
- プロジェクトにおける自身の貢献
- プロジェクトで発揮した自身の強み
- プロジェクトで経験した困難と乗り越え方
- プロジェクトで学んだこと
また、自己分析を通じて、改めて自分自身が何を求めて、どんなビジネスパーソンでありたいかを整理することが大切です。自身の価値観や志向性を明確にしておくことで、転職先選びの指針となります。
STEP2: キャリアビジョンを描く
自己分析を通じて、自身の価値観や目標、強みを整理できたら、目標に到達するための中長期的なキャリアビジョンを描きましょう。この際、ビジネスパーソンとして市場価値を高めていくという観点だけでなく、結婚や育児などのプライベートも含めたキャリア設計を具体的に行うことが重要です。この段階からエージェントに相談しながら進めるのも良い方法だと言えます。
STEP3: 転職先の業界・企業・ポジションを検討
キャリアビジョンに沿って、ポストコンサル転職で選ぶべき業界や企業、ポジションの要件を整理していきましょう。カルチャーフィットや働き方の観点でも要件を明確にしておくことが肝要です。
STEP4: 優秀なエージェントを活用して転職機会を探す
ポストコンサル転職先の要件が整理できたら、エージェントに相談して具体的な転職案件を紹介してもらいましょう。もし自身の現状のキャリアでは求める要件を満たす案件が少ない場合は、要件の見直しも検討し、より現実的なキャリア設計に調整していくことが大切です。優秀なエージェントであれば、コンサルタントのキャリアに精通しているため、適切なアドバイスをしてくれるはずです。
STEP5: 入念な面接対策
コンサルタントはプレゼンテーションの機会が多いため、面接には自信があると感じる方も多く、面接対策は不要と考えがちです。しかし、面接は入念に対策しておくことで、より自身の強みや志向性を正確に伝えることができ、失敗しない転職の実現に繋がります。意外とコンサルタントであっても、思った以上に面接で苦戦してしまうこともあります。十分な対策を怠らないようにしましょう。
ポストコンサル転職でおすすめのエージェント
エージェントを活用して、効率的に転職活動を進める
コンサルタントがポストコンサル転職を考える際、転職エージェントを活用することをおすすめします。コンサルタントはコンサルティング業務で多忙なため、転職先の探索や準備に十分な時間を確保することが難しいことが多いです。土日を利用して転職活動を進めることも可能ですが、平日の業務疲れを休日でリフレッシュしたいという気持ちもあり、なかなか重い腰が上がらないこともあるでしょう。
一方、転職エージェントを活用することで、自身に合った求人探しやカジュアル面談の設定などを無料でアウトソーシングできます。まずは複数の転職エージェントに登録し、担当者との相性や紹介案件の質を見極めながら、自分に最適なエージェントを選定していくことが大切です。
転職意向が無くてもエージェントに登録しておく
現時点で転職する意向がなかったとしても、転職エージェントには予め登録しておくことをおすすめします。
プロフェッショナルとしてキャリア形成に成功している方の特徴として、特定のエージェントと継続的にリレーションを築き、エージェントと共にキャリアアップを図っていくような動きが見られます。半年に1度などの頻度で、エージェントと面談を実施し、転職市場の動向や自身の市場価値、さらなるキャリアアップに必要なスキルや経験を確認しておきます。そして、ファーム内でも市場価値を高められるような案件にアサインを希望するなど、戦略的なキャリア形成を心がけます。そうすることで、最適なオファーが来たタイミングで転職に動くことができるのです。
ポストコンサル転職エージェントの選び方
まずは複数のエージェントに登録し、以下の3つの観点で見極めながら、自分に合ったエージェントを探していきましょう。
\ ポストコンサル転職エージェントの選び方 /
1. コンサルティング業界やコンサルタントへの深い理解
コンサルタントは長期のルーティンワークではなく短期間のプロジェクト経験が豊富であるなど、一般的な事業会社の方とは異なるビジネス経験を有しています。そのようなコンサルタントの働き方を深く理解し、面接でアピールすべきポイントなどを的確にアドバイスしてくれるエージェントを選ぶことが重要です。また、担当者の質という観点では、手厚いサポートやスピード感も重視すべき点です。
2. 担当者との相性の良さ
エージェントの担当者との相性の良さは非常に重要な要素です。人生の重要な岐路である転職は、ストレスのないコミュニケーションが取れ、信頼できる担当者と一緒に成功させたいものです。性格やコミュニケーションスタイルなど、自分と相性の良い方を選び、長期的な関係性を築いていけるようなエージェントを見つけましょう。
3. 希望に合致する求人の豊富さ
自身の希望に合致する求人を数多く紹介してくれるエージェントであることも重要なポイントです。特に、独自ルートで非公開求人を豊富に開拓しているエージェントは心強い味方となるでしょう。保有求人の量と質という面で、自分のニーズに合ったエージェントを選定することが重要です。
よくある質問
- ポストコンサル転職のベストなタイミングは何年目?
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経歴や役職、転職先によっても異なりますが、コンサルティングファーム出身者として評価されるためには、少なくとも2~3年程度は在籍することが望ましいでしょう。また、コンサルティングファーム内で昇進を経験していることも、自身の実力をアピールする上で重要なポイントになります。一定の経験を積んだ上で、キャリアの節目に転職を検討するのが良いタイミングだと考えられます。
- ポストコンサル転職で収入はどうなる?
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日系企業やスタートアップに転職する場合、年収が下がるケースが多いのが実情です。 一方で、外資系企業やPEファンドなどに転職する場合は、年収を維持したり、上げたりできるケースもあります。 ただし、転職時に年収を上げ過ぎて期待値とのギャップに苦しむよりも、キャリア上必要な転職であれば年収が少し下がったとしてもチャレンジし、成果を出して年収を上げていくことを目指すべきでしょう。長期的な視点でキャリアを捉えることが大切です。
- 出身ファームごとに転職先に違いはある?
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戦略系ファーム出身者は、PEファンドや投資銀行、スタートアップの経営陣などへの転職が多い傾向にあります。一方、総合系ファーム出身者は様々なスキルを持つ人材が多いため、PEファンドなどのプロフェッショナル職、外資系企業、大手事業会社、スタートアップ、他ファームなど、多岐にわたるキャリアパスを歩んでいます。ITコンサル出身者は、ITスキルを活かして、パッケージベンダーやSIer、大手事業会社、スタートアップなどへの転職が多く見られます。
ただし、これらはあくまでも一般的な傾向であり、個人の志向やスキル、経験によって転職先は大きく異なります。自身のキャリアビジョンに合った転職先を見極めることが何より重要だと言えるでしょう。
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